【老猫の老衰】自宅で気づけるサインと、家族がしてあげられること

愛猫と長く過ごすことができればできるほど、不安になってくるのが「老衰」ではないでしょうか。この記事では、長生き猫さんと暮らす中、愛猫のこれからを不安に思っている飼い主に向けて老衰のサインと、それに対して家族がしてあげられる対応をご紹介していきます。

これは老化!?5つのサイン

老衰のサインとしてはどんなものがあるのでしょうか。代表的なものを5つご紹介します。これらのサインが見られたときには、後ほど紹介するような対応をとることを考えていきましょう。

あまり動かず、寝てばかりいる

老衰のサインとして最も多く、最も家族が気づきやすいのがこのサインです。老衰に伴って筋力が低下し、からだのしなやかさも失われていくため動きが鈍くなり、運動量も低下していく猫が多いです。

年齢を重ねるにつれて運動量が減っていくのは自然な減少ではあるのですが、一方で猫の場合は病気が隠れている可能性もあります。特に関節炎を患う猫は非常に多く、ある研究によると「12歳以上の猫の約90%が関節炎を患っている(Hardie, E.M., 2002. Journal of the American Veterinary Medical Association)」ともいわれています。

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毛ヅヤが悪くなる、毛が白くなる

人間と同じように猫も年齢を重ねると、毛から艶が失われパサパサとした質感となってきます。毛艶は健康のパロメーターとしても重要なので、日頃からよく観察してあげましょう。もともと黒や茶などの濃い毛色の猫は、いわゆる「白髪」として白い毛やヒゲが増えてきます。白髪に関しては健康上の問題となることはほとんどありません。

性格が変化する

年齢を重ねると性格の変化が生じることもあり、甘えん坊になる、不安げな様子が増えるといった変化が代表的です。場合によっては、関節の痛みなどのからだの不調から不安を感じていることもあるので、歩き方などもあわせて観察してあげると良いでしょう。

一方で、活発になる、攻撃性が増す、といった場合には甲状腺機能亢進症というホルモンの病気や脳の病気が考えられます。

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飲水量や尿の量が増える

猫という動物種は、本来的に腎臓の機能が低下しやすい動物であると考えられています。年齢を重ねれば重ねるほど、腎臓の機能が徐々に衰えていく、いわゆる慢性腎臓病を発症する猫が増えていきます。

慢性腎臓病を発症していると薄い尿を大量にするようになり、それに伴って水を飲む量も増えるのが特徴的です。病気に分類されますが、高齢猫の宿命と捉えることもできる病気です。

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五感が衰える、反応が鈍くなる

老化に伴う自然な現象として、ヒトと同じく猫も五感が衰えていきます。猫は嗅覚や聴覚に頼って生活している部分が大きいので、ごはんへの反応が鈍くなったり、声をかけても反応しづらくなったりといったサインが目立ってきます。

一方で、視覚の衰えに関しては意外と気づかないものです。高齢猫では慢性腎臓病などに伴う高血圧の結果、気づかないうちに失明してしまうケースもあります。失明していても、住み慣れた環境では不自由なく生活しているため、動物病院で指摘されるまで家族は失明に気づかないケースが多くあります。

老衰のサインがみられた時には

病気が隠れていないか、よく観察することがとても大切です。「もうトシだからなぁ…」と加齢のせいだと思いこんでいると、思わぬ病気を見逃すこともあります。見逃されやすい代表的な病気は関節炎です。動物病院で痛み止めを処方されたとたんに、家族が驚くほど活発になるケースも多くみられます。よく観察したうえで、判断に迷うようであれば獣医師に病気が隠れていないか相談してみるのもひとつです。

病気がなく、単なる老衰なのであれば家族が受け入れ「老衰とつきあっていく」姿勢が大切となります。老衰は健康で長生きしてきてくれた証ともいえます。生活環境を整えて、過ごしやすくしてあげる工夫が必要になるといえるでしょう。

老衰の予防法は?

加齢に伴う衰えは、ヒトもネコも長生きの宿命であり、完全な予防は難しいです。一方で、衰えてゆくスピードを遅らせることは可能です。そのために大切なのが以下の3点です。

ライフステージに合った餌にする

シニアになってきたネコは、必要とする栄養のバランスや量が変わってきます。特に7歳を超えたあたりでのからだの変化が大きいと考えられているので、シニア向けフードへ切り替えることが、勧められています。市販のシニア向けフードの中には関節に配慮した成分が含まれていたり、慢性腎臓病の発症に備えて栄養バランスを整えていたりするフードもあります。

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半年に1回の健康診断を受ける

餌と同様に7歳を超えたあたりで意識しておくとよいのが、健康診断の頻度です。この年齢の猫にとっての1年間は、人間の4年間にあたると考えられています。半年間に1回の健康診断は、人間でいえば2年間に1回の健康診断を受けているようなイメージです。

ちょっとした違和感を放置しない

「いつもと違う」というちょっとした違和感に気付くことが大切です。そのために最も必要なのが、「正常」つまり「いつもの様子」をよく知っておくことです。食欲、排泄の状態・量、元気、お気に入りの場所など、よく観察しておくようにしましょう。

まとめ

老衰は命の営みの中のごく自然な一部であり、長生きしてくれている証とも考えられます。老衰を嫌い、拒むのではなく、うまく受け入れてつきあっていく姿勢が大切です。老衰なのか病気なのか迷う、老衰をどう受け入れて良いのか悩む、そんなときは獣医師や他の飼い主などの話も聞きながら、愛猫とのかけがえのない時間をもっと大切に思えるようにしていけると良いですね。

ABOUTこの記事をかいた人

今まで犬を始め、フェレット・ハムスター・カメ・インコなどさまざまなペットを飼育してきました。現在は、ジャックラッセルテリアと雑種の2匹を可愛がっています。趣味は愛犬たちとの旅行です。 このメディアでは、多くの飼い主の方々の不安や疑問・困っていることを一緒に解決していきたいと考えています。