これってふつう?老犬の目やにについて解説

飼い主が動物病院に相談すべきかどうか迷いやすい症状の代表的なものが「目やに」です。特に年齢を重ねた犬は、様々な要因から病気でなくとも目やにの量が増えることが多くあります。この記事では、老犬の目やにが増えてきて動物病院に相談すべきか迷っている飼い主に向けて、生理的目やにと病的な目やにの見分け方などを解説しています。

生理的な目やにと病的な目やにの違い

まず、犬にも人間同様に「病的でない(以下、生理的な)目やに」と「病的な目やに」があります。この2つを見分けるにはポイントがあります。愛犬の目やにが増えていることに気づいたら以下のポイントを観察してみましょう。

生理的な目やに

生理的な目やにの特徴は以下の通りです。以下の条件にすべて当てはまっていれば、病的ではない可能性が高いといえます。

●寝起きなどに目の内側に少量付着する程度の目やに
目の内側とは、われわれ人間も朝起きたときに目やにが付着しやすい部分を指しています。日中起きているときは、瞬きによって汚れを洗い流しているのですが、睡眠中は瞬きがなくなりその作用が無くなるため、犬も人間も寝起きに少量の目やにが付着するのは正常なことです。

●目やにの色は不透明~クリーム色、ただしホコリが混ざって固まると黒ずむことも
色に関しても、われわれの眼に毎朝ついている目やにの色を想像するとわかりやすいでしょう。犬の生理的な目やにも全く同じ色をしています。ただし、長時間付着していたなどでホコリと目やにが混ざって乾燥してしまうと黒ずむこともあります。

●後述するような眼球の異常がない
生理的な目やにの最大の特徴は、充血など他の眼の異常が認められないことです。代表的な眼の異常については次の章で解説しています。

以上、3つの条件全てを満たしているのであれば生理的な目やにである可能性が高いといえます。次の章で対応法を解説するので、ぜひチェックしてみてくださいね。

病的な目やに

一方で、病的な目やにの特徴は以下のとおりです。以下の条件に一つでも当てはまっていれば、病的である可能性が高いので動物病院の受診を検討したほうがよいでしょう。

●目やにの量が異常に多い
朝起きたときに目が開けられないほどの目やに、下まぶたの縁を覆うほどの目やにの量は明らかな異常のサインです。他に、1日毎に目やにの量がどんどん増える場合にも異常である可能性が高いといえます。

●目やにの色が濃い黄色や、緑色、赤黒いなど
目やにの色が濃い黄色〜緑色である場合は、感染症が関わっている可能性があります。また、血液が混ざると赤黒い目やにとなることがあり、出血があることを示す明らかな異常のサインです。目やにの量は正常でも、色に注意して観察するようにしましょう。

●目やに以外の眼の異常がある
・眼球の肉眼的な異常|充血、出血、傷、白い、緑色にみえる、など
・眼を気にしてこする、痛そうなど
・眼が開かない、眩しそう、しきりに瞬きをするなど

異常に気づくためのポイントは「なんとなくいつもと違うな」という違和感を大切に、そのままにしないようにすることです。

生理的な目やにへの対応

生理的な目やにに関しては治療の必要はありません。ひとまずは自宅での拭き取りで対応ができるでしょう。ポイントは以下の通りです。

  • こびりついてしまう前にこまめに拭き取る
  • 既にこびりついてしまったものは、お湯でふやかしてあげつつゆっくりとる
  • 痛がる、嫌がるなどで自宅での除去が難しければ動物病院でとってもらう
  • 目やに以外の症状が出てこないか観察する

生理的な目やにであったとしても、こびりついて蓄積していけば病気の原因となってしまいます。こびりつくと拭き取るのも大変になってしまうので、こまめに拭き取ってあげましょう。こびりついてしまったものは、動物病院に相談すれば拭き取ってくれるはずです。一度しっかり綺麗にしてもらってから、自宅でのケアで維持するのがよいかもしれません。

病的な目やにへの対応

続いては、病的な目やにだと判断した場合の対応について解説します。

できるだけ早く動物病院に相談を

目やにの原因となる病気の中には、眼の深い傷や緑内障など治療の遅れが失明につながる病気もあります。なるべく早めに動物病院を受診しましょう。

また、眼科は獣医師の中でも得意不得意が比較的はっきりと出る診療科です。かかりつけ医の診察内容が不満足であるなどの場合には、眼科認定医がいる病院を調べて受診するのも1つの選択肢だといえます。

考えられる病気は?

外傷や結膜炎に始まり緑内障、白内障、水晶体脱臼など、ほとんどの眼科疾患は目やにの増加につながります。したがって、自宅での観察だけでは目安をつけることも困難なため、情報を整理して獣医師に伝えられるようにしておきましょう。

緊急治療が必要な病気もあります。たとえば急性緑内障は発症から48時間以内に治療を始められるのが望ましいといわれています。なるべく早く動物病院を受診するようにしましょう。

問診時に伝えておきたいこと

動物病院でまず行われるのが肉眼での視診と問診であり、その後の検査治療方針を決める非常に重要なステップです。以下の情報についてスムーズに伝えられるようにあらかじめ整理しておくのが望ましいでしょう。

  • 症状はいつからか
  • 症状は急に悪化したか、ジワジワ悪化したか
  • 目やに以外の眼の症状はあるか(前章参照)
  • 元気食欲など、眼以外の状態はどうか

時間があるようであれば、紙に書いて獣医師に手渡すと問診とその後の流れをスムーズに進めることができます。

まとめ

目やには生理的なこともあれば、病的なこと、ときには重い病気のサインであることもあります。たかが目やにとあなどらずにしっかりと観察してあげることが大切です。少しでも違和感があれば動物病院へ受診するようにしましょう。またご自身で判断するのが不安な場合には、動物病院がその判断まで行ってくれます。迷ったときはとりあえず相談、も1つの選択肢かもしれませんね。

ABOUTこの記事をかいた人

今まで犬を始め、フェレット・ハムスター・カメ・インコなどさまざまなペットを飼育してきました。現在は、ジャックラッセルテリアと雑種の2匹を可愛がっています。趣味は愛犬たちとの旅行です。 このメディアでは、多くの飼い主の方々の不安や疑問・困っていることを一緒に解決していきたいと考えています。