大切なペットが亡くなったときに、手厚く弔ってあげたいと考えてペット葬儀を選ぶ飼い主さんが増えています。しかし、中にはペット葬儀にどれくらいの費用が必要なのか不安を抱えている方もいるでしょう。
そこで、この記事ではペット葬儀の費用相場や火葬後にかかる費用、また費用に影響を与える条件や葬儀方法の選び方をわかりやすく解説します。

目次
ペット葬儀の費用相場
一般的に人の「葬儀」は、お通夜や告別式、墓石など高額な費用が必要になるイメージがある方も多いでしょう。一方でペット葬儀の多くは、「ペット火葬」のことを指します。
ペット葬儀の費用相場は、業者に依頼すると約1万円~10万円程度です。自宅で土葬する場合には無料で埋葬できるため、価格帯はとても幅広くなっています。
しかし、悪徳業者に依頼してしまうと、葬儀当日になってから追加でお金を要求されるケースがあります。のちほど解説する費用相場や費用に影響を与えるポイントを知り、適切な費用かどうか判断する材料にしてください。
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ペット葬儀の種類
ここでは、ペット葬儀の種類を解説します。
ペット火葬
ペット火葬は、一般的に以下の4つの施設から選んで依頼します。
・自治体の斎場
人の葬儀を行う自治体の斎場の中には、ペット火葬を行っている斎場もあります。ただし地域によって対応していなかったり、葬儀ではなく処分扱いになったりする可能性もあるため、事前の確認が必要です。
自治体の場合はペットの体重によって料金が決まる場合や、一律の場合があるのでお住いの地域自治体の公式サイトを確認しましょう。
そのため自治体によって費用は大きく変わりますが、大体は3,000円~2万円程度です。
・ペット霊園
民間のペット霊園に持ち込み、ペット火葬の依頼をすることが可能です。火葬後の納骨まで行えることから、1か所で供養を完結できます。
費用は自治体の斎場を利用するよりは高くなりがちで、体重にもよりますが一般的には5,000円~2万5,000円程度が相場です。
個別火葬や、立ち合いを伴う個別火葬の場合は1万5,000円~5万円程度かかる場合もあります。
・ゴミ処理センター
ゴミ処理センターの中には、ペットの焼却処分を行っている施設もあります。しかし、一般廃棄物として扱われるため、供養したい飼い主には不向きです。
費用は1,000円~1万円程度ですが、やはり他の方法がおすすめです。
・訪問火葬
火葬炉を積んだ専用火葬車が自宅や希望の場所まで迎えにきたのち、車内で火葬する方法です。飼い主がペットの遺体を持ち運ぶ必要がなくなるため、忙しい方や移動が難しい方にも適しています。
費用相場は個別火葬の場合で2万円~4万円程度で、セレモニーやお骨上げが可能なプランもあります。
土葬
土葬は、自宅の庭などの所有地にペットの遺体をそのまま埋める葬儀の方法です。
ただし臭いが発生したり、虫や動物に荒らされてしまったりする可能性があるため、注意が必要です。
自然葬
自然葬とは遺体を自然界に戻すことを目的とした葬儀方法です。ペットの自然葬には、以下のような種類があります。
・樹木葬
・水葬
・散骨
さまざまな方法があるため、自然葬を希望する場合には後悔のないやり方を調べることがおすすめです。
さまざまな葬儀の方法があるものの、この記事では最も代表的なペット火葬の費用に特化して紹介します。

ペット葬儀の費用を左右するポイント
ペット火葬の費用は、約1万円~10万円と大きな幅があります。ここでは費用を左右するポイントを解説します。
火葬を行う施設
火葬を行う施設によって、料金プランが異なります。
ゴミ処理センターの中には5,000円未満で焼却処分を行ってもらえる場合もあります。一方、ペット霊園や訪問火葬の場合には、供養として火葬を行うため、ゴミ処理センターよりは高額であることが一般的です。
葬儀プラン
ペット霊園や訪問火葬で行う一般的なペット火葬には、以下の3つの葬儀プランがあります。
・合同火葬
合同火葬は、ペットの遺体を業者に渡したのち、他のペットの遺体と一緒に火葬するプランです。他のペットのお骨も混ざってしまうため、基本的には返骨されません。
費用相場は約5,000円~5万円であり、最も価格を抑えられるプランです。
ペットの体重 | 主なペットの種類 | 料金相場 |
0~1kg | ハムスター、小鳥など | 約5,000円~1万円 |
1~5kg | 猫、超小型犬、モルモット、うさぎ | 約8,000円~1.5万円 |
5~10kg | 小型犬 | 約1万円~1.8万円 |
10~20kg | 中型犬 | 約1.3万円~2.2万円 |
20~40kg | 中型犬 | 約1.8万円~2.8万円 |
40~50kg | 大型犬 | 約2.5万円~5万円 |
・一任個別火葬
一任個別火葬は、ペットの遺体を業者に渡したのち、個別に火葬するプランです。返骨してもらえることが一般的ですが、火葬中のお立ち会いはできません。
費用相場は約1万2,000円~6万円と比較的価格を抑えながら、返骨もしてもらえるため、依頼件数が多いプランです。
ペットの体重 | 主なペットの種類 | 料金相場 |
0~1kg | ハムスター、小鳥など | 約1.2万円~1.8万円 |
1~5kg | 猫、超小型犬、モルモット、うさぎ | 約1.5万円~2.5万円 |
5~10kg | 小型犬 | 約1.8万円~2.8万円 |
10~20kg | 中型犬 | 約2.2万円~3.5万円 |
20~40kg | 中型犬 | 約2.8万円~4.5万円 |
40~50kg | 大型犬 | 約3.5万円~6万円 |
・立会個別火葬
立会個別火葬は、ペット個別の火葬ができ、さらに火葬中にお立ち会いができるプランです。火葬後には返骨してもらえます。
費用相場は約1万5,000円~7万円であり、ペットを手厚く弔いたい飼い主に人気のプランです。
ペットの体重 | 主なペットの種類 | 料金相場 |
0~1kg | ハムスター、小鳥など | 約1.5万円~2.2万円 |
1~5kg | 猫、超小型犬、モルモット、うさぎ | 約2万円~3万円 |
5~10kg | 小型犬 | 約2.5万円~3.5万円 |
10~20kg | 中型犬 | 約3万円~4万円 |
20~40kg | 中型犬 | 約3.5万円~5万円 |
40~50kg | 大型犬 | 約4.5万円~7万円 |
ペットの種類・サイズ
ペット火葬では、ペットの種類やサイズによって料金は異なります。以下に動物の種類・サイズ別の主な料金相場をまとめました。
ペットの体重 | 主なペットの種類 | 料金相場 |
0~1kg | ハムスター、小鳥など | 約1.5円~2万円 |
1~5kg | 猫、超小型犬、モルモット、うさぎ | 約1.5万~2.5万円 |
5~10kg | 小型犬 | 約2.5万~3.5万円 |
10~20kg | 中型犬 | 約3.5万~4.5万円 |
20~40kg | 中型犬 | 約4.5万~約6.5万円 |
40~50kg | 大型犬 | 約6.5万~約8.5万円 |
※一任個別火葬プランの料金相場です。
火葬を依頼する業者
さまざまな民間業者がペット火葬業を営んでいます。それぞれの業者によってサービスやオプションが異なるため、価格にも差があります。
ただし料金相場よりもあまりにも安い場合には、思ったようなサービスを受けられなかったり、後から高額な追加費用を請求されたりする可能性があるため、注意が必要です。
ペット火葬後の供養方法と料金について
ペット火葬後の供養に必要なものは意外と多く、火葬の費用とは別にかかる場合も多いです。ここでは供養に必要なものやその費用を解説します。
実際の費用例
自宅供養の場合は棺や棺に該当するものと副葬品、火葬後の骨壺やメモリアルグッズなどを含めて考えると平均して1万5,000円~2万5,000円程度となるケースが多めです。
例えば小型犬の場合、火葬用の「天使のお布団セット」とメモリアルグッズの「オーナメントフレーム(お骨入れ付き)」と「分骨カプセル」の3点であれば追加の費用は1万1,000円(税込)です。
これに遺骨を粉末にする粉骨サービスを加えて1万4,000円(税込)となります。
棺やメモリアルグッズの中には高額なものもありますが、高額であれば良い供養になるとは言い切れないため、あらかじめ予算を決めておくと判断がしやすくなります。
また、お墓を建てたり、納骨堂の利用や散骨をする場合は別途費用が発生します。
棺や棺の中に入れる品物について
火葬の方法によっては棺ではなく、代わりにバスケットやおくるみ(布や布団)を利用するケースも増えています。
また、副葬品はプラスチックやビニールなどが不可の場合もありますのでお花や好きだったおやつを添えてあげましょう。
例えば、「旅立ちのバスケット」を利用する場合は大きめのサイズでも1万2,000円(税込)で、お花は市販のもので問題ありません。
場合によっては安全上の理由から一緒に火葬できないものもあるため、あらかじめペット火葬業者に確認しておきましょう。
骨壺・メモリアルグッズについて
火葬後の遺骨を納める骨壺や、遺骨を中に入れられるカプセルなどを購入もできます。
骨壺は利用しない方もいますが、その場合でも分骨カプセルを購入する方は多めです。
ご供養セットとしてまとめられている場合もありますが、骨壺とカプセルなどに分骨したい場合は別途カプセルなども購入しましょう。
例えば、「オーロラ骨壺3寸」と分骨用に「分骨カプセル」を購入する場合は併せて4,300円になります。
ご供養セットはさまざまな種類があるので、ご自宅のスペースや予算に応じて選択しましょう。
費用にこだわりすぎないこと
予算を決めておけばある程度スムーズにことを進められますが、あまり費用にこだわりすぎないようにするのも重要です。
供養はペットに対する「想い」を形にするものですが、高額な物を選ぶほど良いという訳ではありません。一緒にいてくれたことへの感謝を忘れないようにし、亡くなったあとも大切に想って、時折思い出してあげられるような形が理想的です。
ご自宅での供養用仏具を用意したり、ネックレスタイプの遺骨ジュエリーを身に着けて生活するなど、愛するペットの供養にふさわしいと感じたものを選びましょう。

ペットの葬儀方法を決めるポイント
ここまで、ペット火葬の費用について解説しましたが、最後にペットの葬儀方法を決めるポイントを解説します。
家族とよく相談する
ペットとともに暮らしていた家族がいる場合には、家族ともよく相談することがおすすめです。
火葬業者の中にはお別れのセレモニーやメモリアルグッズの作成などのオプションをつけられる業者もあります。オプションをつけると費用は別途かかりますが、飼い主だけでなく家族全員が納得してお別れできる方法を探しましょう。
葬儀後にかかる費用も留意しておく
ペット葬儀後に自宅供養をする場合は骨壺・メモリアルグッズなどが必要になりますが、仏壇を用意する場合や、お墓を建てたり散骨する場合は別途費用がかかります。
・自宅供養
簡素に済ませる場合は、小さめの骨壺と分骨カプセルなどを利用しますが、祈りを捧げるために仏壇を購入される飼い主も多くいます。
仏壇の相場は、約5,000円~数万円です。
・お墓
ペット霊園や自宅の庭などにお墓を建てる場合には、お墓に別途費用がかかります。
ペット霊園の合同墓の相場は数千円~1万円程度ですが、個別墓の場合には約10万円必要です。一方、自宅の庭などにお墓を建てる場合、墓石は数千円~5万円と相場にかなり幅があります。
納骨堂を利用する場合は年間1万円~3万円、あるいは永年供養で3万円~10万円程度が必要です。
・散骨
供養として、海や山など自然に還る場所で散骨をする方法もあります。
委託して散骨を任せる場合は1万円~3万円、自身も立ち会って散骨する場合は3万円~10万円程度かかります。
複数の業者に問い合わせてみる
不明点や不安なことがあれば、見積もりとともに火葬業者に相談しましょう。その際、複数の候補をピックアップしておき、問い合わせることがおすすめです。
一社だけでは、サービスや費用の比較ができません。複数社に相談することで、より自分に合った業者を見つけられるでしょう。
まとめ
この記事では、ペット葬儀の費用相場や、費用に影響を与える条件、葬儀方法の選び方を解説しました。
ペット葬儀や葬儀後には費用がかかるため、予算を立てることは大切です。しかし、費用にこだわりすぎてしまい、後悔の残るお別れになるとペットロスにつながることも。納得できる葬儀をするため、家族や業者によく相談することがおすすめです。
「ペットの旅立ち」は、これまで数多くのペットとのお別れをサポートしてきた訪問火葬サービス会社です。
ペットとのお別れに直面した飼い主さんに寄り添ったサポートを心がけています。24時間365日、いつでも無料相談を受け付けていますので、まずはお気軽にご相談ください。
Last Updated on 2025/05/27 at 10:38 by ryo_matsunari

今まで犬を始め、フェレット・ハムスター・カメ・インコなどさまざまなペットを飼育してきました。現在は、ジャックラッセルテリアと雑種の2匹を可愛がっています。趣味は愛犬たちとの旅行です。
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