老猫が寝てばかり!老化?それとも病気?

寝てばかりの老猫

老猫が寝てばかりいるのは心配になりますよね。「ねこ」という名前が「寝る子」から来ている説もあるくらい、もともと猫は睡眠時間が長い動物です。
とくに歳をとると活動量が低下するため、寝る時間はさらに増えていきます。快適な寝床を作ってあげましょう。

しかし、油断は禁物です。認知症や病気の可能性も考えられるので、寝てばかりいるほかに、「食欲がない」「粗相をする」など、何らかの症状が見られたら動物病院を受診しましょう。

老猫が寝てばかり、原因は?

寝てばかりいる老猫は、年齢によるもの、生理的なもののほかに、病気など注意が必要な原因がいくつかあります。

老化による活動量の低下

猫が高齢になっていくと、おもちゃを追いかけることが減る、キャットタワーにも上らない、興味を示さないなどが見られるようになります。
周囲のことにもあまり気に留めず、好奇心もなくなりがちです。活動量が減り、ご飯を食べることと排泄以外は寝ている時間が増えて行きます。

認知症によるもの

猫にも認知症があります。症状のひとつに、「寝てばかり」がありますが、普通と異なるのは、日中はぐっすり寝ているのに、夜中になると起きてくることが多いこと。さらに大きな声で「ニャーニャー」鳴き続けたり、意味もなく部屋の中をうろうろと歩き回ったりすることもでてきます。

飼い主は寝不足に悩まされることも少なくありません。ただし、実はお腹が空いているのかもしれませんし、どこか痛いからという可能性もあります。夜中に鳴くから認知症だと決めつけるのも危険です。受診して相談しましょう。

体調不良、病気によるもの

年齢ではなく、体調不良や悪性腫瘍(がん)、腎臓疾患など、何らかの病気が原因で寝てばかりいることもあります。「寝てばかりいるのは歳をとったから」と思われがちなので、注意が必要です。

吐く、下痢をするなどの症状のほか、部屋の隅など暗いところばかりに行く、うずくまっている、自分のベッド以外で寝るなど、いつもと違う様子が見られたら動物病院を受診しましょう。

関節痛

足の関節が痛むため、歩き回るのを避けて寝てばかりいることもあります。段差を嫌がる、足を触ると怒る、キャットタワーで遊ばないなどが見られたら、どこかに痛みがある可能性があります。

老猫が寝てばかり、飼い主にできること

老猫が寝てばかりのときの飼い主の対応

少しでも快適に元気に過ごせるように、老猫の様子をよくチェックすることが大切です。

行動をチェック

寝てばかりといっても、トイレや食事で起きている時もあり、夜中に起きてくる老猫もいるでしょう。
そこで、起きているときの行動をチェックしてみます。

  • 夜中に起きて意味もなく鳴いたり、うろうろしたりしていないか
  • ぼんやりすることが増えていないか
  • 足を痛そうにしていないか
  • トイレのふちをまたぐのに苦労していないか
  • 排泄の粗相が増えていないか

など、鳴いたり、うろうろしたりする様子がある場合は、動画に撮って獣医師に見せるといいでしょう。

食欲を確認

老猫の食欲を確認します。食べる量が減った、食べたがらないというときはもちろんですが、以上な食欲がある場合も注意が必要です。

認知症では食べたことを忘れて、食べてすぐ食事をせがんでくることも。食欲があるから大丈夫、と思い込まないようにしましょう。

排泄物をチェック

排泄物も健康のバロメーターです。排尿の際に痛がっていないか、おしっこに血が混ざっていないか、量が増えていないか確認しましょう。
おしっこの匂いが変わった場合も、なんらかの病気になっている可能性があります。便が出ていない、または便がゆるい、下痢が続くという場合も要注意です。

体重をチェック

体重はこまめに量りましょう。急に体重が減った、食べているのに減ったというときは注意。早めに動物病院を受診します。

運動量が減っているので、太ってしまう老猫もいます。体重が増えてくる場合も気を付けましょう。肥満は関節や心臓の負担になるため、フードのカロリーを見直すなど対策が必要です。老猫に合ったフードがわからないときは、獣医師に相談すると良いでしょう。

呼吸が浅くなっていないか確認

寝ているときの呼吸が浅い場合も、なんらかの病気が疑われます。寝ている猫の呼吸は、毎分20回程度と言われています。それよりも早い場合、なんらかの感染症にかかっている、痛みがある、部屋が暑い、心臓に病気があるなどが考えられます。

老猫が寝てばかり、寝床に配慮を

特に病気はなく、老化現象のひとつとして寝てばかりということがわかったら、1日の大半を過ごす寝床を見直してあげましょう。

温度に配慮

人間は温かいと思っていても、老猫にとっては寒いことがあります。床にベッドを置いている場合や窓の近くでは、冷たい空気が下の方に溜まっているかもしれません。

風が当たらない場所に移動するほか、爪のひっかからない温かい毛布やフリース素材のクッションなどを入れてあげましょう。ペット用のヒーターや湯たんぽを使う場合は、低温やけどに注意してください。

うるさくないか

老猫のベッド周辺は静かですか?テレビやパソコン、ラジオなどが近くにあると落ちついて眠れません。
また、人の出入りが激しい場所も、ベッドを置く場所としてはふさわしくないので、静かな場所移動してあげましょう。何ヵ所かにベッドを置いて、好きな場所で眠れるようにするのもおすすめです。

ベッドを確認

排泄物などで不潔になっていないか、ベッドそのものもチェックしましょう。
免疫力の落ちた猫を感染症から守るためにも、清潔を保つことが大切です。爪がひっかかるような素材ではないか、クッション性はあるかなどもみてあげてください。

トイレが遠くないか

見落とし勝ちなのが、トイレからの位置。老猫になると、トイレが遠いのは苦痛です。なるべく近くに置いて、すぐにトイレに行けるようにしてあげてください。遠いと猫は我慢することもあり、膀胱炎などになってしまう危険性もあります。

まとめ:老猫が寝てばかり!飼い主はしっかり観察を

老猫が寝てばかりの時のまとめ

猫はもともとよく寝る動物で、高齢になると寝る時間はさらに増えます。1日の大半を寝ているといってもいいでしょう。しかし、認知症や体調不良のため眠ってばかりのこともあります。
「歳だから」と油断しないで、飼い主は老猫のことをよく観察することが大切です。

もしいつもと違う、なんだか変ということがあったら、早めに動物病院に連れて行ってください。
問題がなかった場合は、より気持ちよく眠れる快適ベッド作りをしてあげましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

ふぁみまる編集部

今まで犬を始め、フェレット・ハムスター・カメ・インコなどさまざまなペットを飼育してきました。現在は、ジャックラッセルテリアと雑種の2匹を可愛がっています。趣味は愛犬たちとの旅行です。 このメディアでは、多くの飼い主の方々の不安や疑問・困っていることを一緒に解決していきたいと考えています。