愛猫がずっとついてくる場合は、愛猫の気持ちに寄り添って適切な対策を行うことが大切です。しかし、理由がわからない場合は「どうしてずっとついてくるの?」「分離不安症の症状と対策を詳しく知りたい」と思う方も多いのではないでしょうか。
本記事では、愛猫がついてくる理由や分離不安症の症状、ついてこないようにする対策を解説します。愛猫が伸び伸び過ごせるようになって欲しい方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
愛猫がずっとついてくる理由
愛猫がずっとついてくるときには、さまざまな理由があります。猫の様子をよく観察することで理由に気付きやすくなるでしょう。
飼い主が好き
飼い主さんのことが大好きな猫は、どこに行くにもずっとついてくるようになる場合があります。
いつも一緒にいたいが故に、飼い主さんがお風呂やトイレに入っている場合は健気にドアの外で待機していることもあるでしょう。
膝に乗ってきたり、寝るときも同じ布団で寝たりするなど常に側にいたがる傾向があります。
親だと思っている
飼い主さんのことを母親のように思っている場合も、尻尾を立てながらずっとついてくる場合があります。
とくに子猫の頃から育てられた猫は、成猫になっても子猫の気分が抜けずに飼い主さんに擦り寄ってくるでしょう。
かまってほしい
愛猫がかまって欲しい場合に、ずっとついてくることで存在をアピールしてくることがあります。
足元にまつわりついて進路妨害をしたり、飼い主さんの顔を見ながら鳴いたりしてくる場合は何かしら伝えようとしている可能性もあるでしょう。
ご飯を貰えると思っている
ご飯やおやつを貰えると思っているときも、期待しながらずっとついてくることがあります。
家族の中で猫の世話をする人が決まっている場合は、ご飯をくれる人についてきやすくなるでしょう。また、食事の時間が近づくと、ついてきて催促する行動もよく見られます。
不安を感じている
不安や心細さを感じているときに、飼い主さんの側で安心感を得ようとしている場合があります。
環境の変化や近所の野良猫の存在、来客など普段馴染みのないものに対して不安を感じると、側を離れずについてくることがあるでしょう。
ずっとついてくる猫の特徴
ずっとついてくる猫には、性格などにいくつかの特徴があります。自分の愛猫に当てはまっているものがないか以下で確認してみてください。
子猫
子猫は母親を追いかける習性があるため、母親がわりの飼い主さんにずっとついてくる傾向があります。
野良猫の場合は、母親と一緒にいることが生命の維持に直結するためです。子猫はからだが小さいため足元にいても気付かない場合があります。
ドアなどを閉める際には、子猫がついてきていないか必ず確認するように気を付けましょう。
好奇心旺盛
好奇心旺盛な猫も、飼い主さんの後をついてきやすいでしょう。
飼い主さんの行動が気になり、いつもと違う様子がある場合は「何してるの?」「どうしたの?」という感じでずっとついてくることがあります。
甘えん坊
甘えん坊な性格の猫は、飼い主さんと行動を共にしたがる傾向があります。
飼い主さんと一緒にいるとたくさんかまってもらえるため、自分に向けられる愛情を常に感じていたくて甘えているのです。
飼い主さんの行動を普段からよく見ており、移動すると小走りで追いかけてくることもあるでしょう。
独占欲が強い
独占欲が強い猫は、飼い主さんを自分のものだと主張するためにずっとついてくる場合があります。
他のペットがいることや、猫を複数飼っている場合などにもよく見られる行動です。
ついてくるだけでなく、頬や頭を飼い主さんの足に擦りつけてマーキングすることで飼い主さんを独占しようとします。
ずっとついてくる愛猫への対策
ずっとついてくる愛猫はとても可愛いものですが、あまりにどこでもついてこられると日常生活で困る場面もあるでしょう。
ときには、愛猫がついてこないようにしつけることも大切です。しっかり対策を行って、猫との生活が快適に送れるようにしましょう。
入ってほしくないところへは一度も入れない
猫に入って欲しくないところへは、徹底して入れないことが大切です。
1度入れてしまうと入れる場所だと認識させてしまうため、入れないと決めた場所はいつも閉めておくよう心がけてください。
人によって対応が異なると猫が戸惑うため、家族でルールを設けておくとよいでしょう。
ドアの前にいても声をかけない
猫を部屋に入れない場合は、ドアの前で待っていたとしても声をかけるなどの行為はやめましょう。
猫をトイレや浴室の外で待たせていると、寂しがってドアの前で待っていることがあります。室内から相手をすると猫を期待させてしまうため、余計についてくるようになります。
ゲートを付ける・ドアを閉める
キャットゲートを設置することで、調理中の事故を防いだり玄関から外に出てしまったりすることを防げます。
また、部屋のドアを閉める習慣をつけて猫との適度な距離感を保てるようにしましょう。
あまりにずっとついてくる猫は分離不安症かも
愛猫があまりにずっとついてくる場合は、分離不安症の可能性があります。
分離不安症かどうか見分けるためには、症状を知っておくことが大切です。また、しっかり対策を行って猫の不安を軽減させてあげましょう。
分離不安とは
分離不安とは、飼い主と離れることに強いストレスや極度の不安を感じることです。
飼い主の姿が見えなくなるとパニック状態に陥り、物の破壊や自傷行動、体調の異変などを引き起こします。
分離不安の症状
分離不安の症状には、身体的な症状と行動的な症状があります。それぞれの特徴は次のとおりです。
【身体的な症状】
・食欲低下
・過剰グルーミングによる腹部などの脱毛や炎症
・嘔吐
・過呼吸
【行動的な症状】
・大きな声で鳴き続ける
・落ち着きを失う
・粗相
・破壊行動
愛猫を1匹にして隠れて様子を伺うなどして、このような症状が見られないか確認してみましょう。また、留守番後の部屋の様子にも注意することが大切です。
分離不安の猫への対処法
分離不安の猫は1匹になることに強い不安を感じているため、安心できる環境に整えることや、単独で過ごすことに慣れさせることが大切です。
具体的には以下のような対策を行ってみましょう。
・気晴らしできるおもちゃを置く
・テレビをつけっぱなしにしておく
・安心できる寝床を置く(多頭飼育の場合はプライベートなスペース)
・出かける前のルーティンを崩す
・単独でくつろいでいる際などにおやつをあげたり褒めたりする
これらを試しても改善がみられない場合や、症状が重い場合は獣医に相談しましょう。フェロモン療法や抗うつ剤の処方など、より効果的な治療を受けられる可能性があります。
まとめ:愛猫がついてくる原因を知ろう
猫がずっとついてくるのは、単に甘えたいだけでなくさまざまな理由があるため様子をしっかり観察することが大切です。 飼い主の留守中にも愛猫がリラックスして過ごせるように、日頃から適度な距離感を持って接することに慣らしていきましょう。
分離不安になっている場合は、猫の不安要素をなるべく取り除き、症状に応じて獣医に相談することも大切です。