老猫の鼻水は注意が必要!?主な原因を紹介!

老猫の鼻水

猫が鼻水を流しているのを見つけたときには、思わず「猫風邪かな?」と考える方も多いのではないでしょうか。
若い猫ならば猫風邪として様子をみても、大きな問題に発展することは少ないかもしれません。しかし老猫が鼻水を出している場合には、若い猫と違ってとくに注意が必要です。
この記事ではその理由や、原因となる主な病気、飼い主がとれる対応について解説します。

老猫の鼻水には注意!その3つの理由!

老猫が鼻水を出しているときには、なぜ若い猫と違って注意が必要なのでしょうか。
その理由を紹介します。

衰弱していってしまうことも多い

鼻水が出ている猫は嗅覚も弱っているケースが多いです。
猫は食べ物が安全かどうかの確認を嗅覚に大きく頼っている生物です。匂いがわからなくなることで、食事を食べようとしなくなる老猫も少なくありません。そうなると体重はどんどん減少し、体力も奪われていきます。老猫は若い猫よりもからだの予備力が少なく、そのままどんどん衰弱していき、さらに食欲が低下……という悪循環に陥ってしまうこともあります。

猫風邪以外の原因も少なくない

若い猫の鼻水は、いわゆる猫風邪であることがとても多いです。しかし、老猫の場合には猫風邪ではない大きな病気が隠れている例が増加し、それらを放置することで悪化を招いてしまいます。
若い頃には猫風邪のような症状はなかったにも関わらず、年齢を重ねてきてから初めて鼻水が出始めた猫には注意が必要です。

若い頃と比較して免疫力は低下している

仮に鼻水の原因が猫風邪であったとしても、やはり若い頃より注意が必要なことには変わりありません。若い頃は放置していれば治っていた猫風邪も、年齢を重ね免疫力が低下してくると治りづらくなってきます。
放置していると症状は進み、治療をしても治りづらくなったり、重症化して全身の状態が悪くなってしまったりと危険です。

老猫の鼻水の原因となりやすい病気!

老猫の鼻水の原因

老猫の鼻水の原因には猫風邪以外の病気も多いと述べました。そこにはどんな病気があるのでしょうか。
この章では、高齢猫に多い鼻水の原因に加えて、いわゆる猫風邪についても簡潔に紹介します。

歯周病が原因となる鼻炎

老猫は若い猫と比べて歯周病をわずらっている可能性が高いです。
歯の根元で炎症が起きていると、それが鼻腔にまで発展して鼻炎を起こすことがあります。ひどい場合には口腔と鼻腔の間を隔てる骨が溶けてしまい、口と鼻をつなぐトンネルができていることもあります。
歯周病がある片側からだけの鼻水のことが多いですが、歯周病が両方にある場合には両側性となることもあり比較的白っぽい膿のような鼻水が出ることが多く、血が混じることもあります。治療は全身麻酔下での歯石除去と抜歯が適応となります。

鼻腔内腫瘍

猫も人間と同様に年齢を重ねるにつれて腫瘍ができる可能性が高くなっていきます。あまり多くはありませんが、鼻の中に腫瘍ができてしまう猫もいます。
腫瘍の周囲には炎症が起きるので、鼻水を伴うことが非常に多く腫瘍が大きくなってくると、顔面が変形してしまうこともあります。鼻水の性状はさまざまですが、血混じりの鼻水がでている時にはとくに腫瘍に注意が必要となります。治療方法は腫瘍の種類によってもさまざまです。

ウイルス感染症(いわゆる猫風邪)

いわゆる「猫風邪」でヘルペスウイルスやカリシウイルスによる感染症です。
鼻水は両側性のことが多く、比較的サラサラした水っぽい鼻水がでることが多いですが、細菌感染を併発したり慢性化したりしていると白っぽい膿のような鼻水がでることもあります。
結膜炎や口内炎を伴うことも多いです。治療は注射薬や飲み薬を用いた抗ウイルス療法を適応します。

老猫の口内炎については、こちらの記事でも紹介しています。
老猫に増えてくる口内炎!考えられる原因や治療について解説!

老猫が鼻水を出しているときの対応

若齢の猫より注意が必要とはいえど、具体的にはどういった対応をとればよいのでしょうか。

まずはよく観察してみる

症状が鼻水だけであり、発症の初期であれば緊急性は低いでしょう。
重症度についてある程度の目安をつけるためによく観察してみることが大切です。いざ動物病院を受診した際に、以下のポイントについての情報が揃っていれば診断や治療がスムーズに進むでしょう。

観察のポイント

・食欲不振や体重減少はないか
・鼻水は片側からだけか?両側からか?
・鼻水の性状:膿っぽいか?水っぽいか?血は混じってないか?
・眼の症状はないか:涙や目やに、充血など
・口の中に症状はないか:口内炎や口臭など

老猫の目やにについては、こちらの記事でも紹介しています。
老猫に目やにがついている!原因や対応について解説

動物病院を受診するか検討

食欲不振や体重減少がある、あるいは鼻水に血が混じっている場合には様子見に時間をかけずにすぐにでも動物病院を受診するべきでしょう。
元気や食欲にも問題がなく、毎年決まった時期に猫風邪の症状を出しているようであれば様子見も一つの選択肢かもしれません。ただし、例年と違う時期に症状が出ていたり、例年より長く続いたりするのであればやはり受診が必要です。
今まで猫風邪になったことがない猫が鼻水を出し始めたようなとき例も受診するべきといえます。

自宅でできるケア

様子見をすると決めた場合でも定期的な体重測定(週に1回程度)を継続して、体重減少をすぐにでも見つけられるよう注意する必要があります。
また嗅覚の鈍りによって食欲が低下している場合には、治療を開始してもすぐに食欲は戻りません。フードを電子レンジで温めて匂いを強くしたり、より匂いの強いフードに切り替えたりして、嗅覚が回復して食欲が戻るまでの間の体重減少をとめる工夫をしてあげましょう。

まとめ

老猫の鼻水が出たときのまとめ

老猫が鼻水を出している場合には、若い頃とは違った対応が必要とされます。たかが鼻水と油断せずにしっかりと様子を観察することが大切です。そのうえで、軽症であっても1ヶ月などの長い期間放置はせずに、早めに動物病院を受診することがおすすめです。もし症状が見られた場合はしっかりとケアしてあげましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

ふぁみまる編集部

今まで犬を始め、フェレット・ハムスター・カメ・インコなどさまざまなペットを飼育してきました。現在は、ジャックラッセルテリアと雑種の2匹を可愛がっています。趣味は愛犬たちとの旅行です。 このメディアでは、多くの飼い主の方々の不安や疑問・困っていることを一緒に解決していきたいと考えています。