老犬の散歩はどのくらい行けば良い?効果や注意点を解説!

散歩中の犬

悩ましいことも多い老犬の散歩。「老犬になっても散歩って必要なの?」「嫌がっている犬も無理矢理にでも連れ出したほうがいいの?」など、愛犬が年齢を重ねたからこそ出てくる新たな悩みには対応のしかたがわからず戸惑ってしまう飼い主も多いのではないでしょうか。

この記事では、老犬の散歩について悩んでいる飼い主にむけて、散歩の必要性から効果、注意点を解説します。

そもそも散歩って必要なの?

結論からいえば、老犬だとしても散歩は必要といえます。たとえ何歳になったとしても、嫌がっていたとしても、うまく工夫をしながら短時間ずつでも散歩に連れ出してあげることが健康寿命を延ばすことにつながります。

散歩には以下の3つの側面から、愛犬の健康寿命を延ばす効果があります。

  1. 認知機能の維持に役立つ
  2. 筋肉量の維持に役立つ
  3. 関節の可動域維持に役立つ(関節を柔軟に保つ)

脳に刺激を与える

まずヒトと同様に犬でも、散歩は認知機能の維持に役立つと考えられています。散歩に出ずにずっと家の中で過ごしていると、見えるもの、聞こえる音、ただよう臭いなどから脳に与えられる刺激は単調なものとなりがちです。

犬を外につれだし、家の中にはない音や臭いなどさまざまな刺激に触れさせることで、新鮮な感覚を得させることが重要だといえます。

筋肉量の維持

運動をしなければ、筋肉量はどんどん落ちていってしまうため、運動不足は健康寿命を延ばすことを目指す上での大敵です。筋肉量が落ちれば代謝能力は低下し、平熱が低下することによって、免疫力も低下します。免疫力が低下すれば、感染症や腫瘍を抑える力も落ちてしまいます。

さらに筋肉量の低下は1日に必要なカロリーを低下させるため、肥満となるリスクが高まります。筋肉量が低下する一方で、肥満によってからだが重くなれば、運動を嫌がるようになり、さらなる筋肉量の低下を招くという、まさに悪循環を引き起こします。

老犬がいちど落としてしまった筋肉を取り戻すのは非常に難しいため、まずは落とさないようにすることが重要といえるでしょう。

関節を柔軟に保つ

関節は、日常的に動かしていなければ、どんどんこわばって動きづらくなっていきます。関節の可動域が狭くなれば、運動を嫌がるようになりますし、ふとした拍子に怪我をしてしまうリスクも高まります。

老犬は若い頃と比べて怪我も治りづらくなってきています。怪我のリスクを下げるためにも、散歩が欠かせません。

老犬の散歩で注意する点3つ!

水を飲む犬

ご紹介してきたように散歩にはさまざまな効果があります。一方で、散歩に連れて行くうえで老犬だからこその注意点もありますので、こちらもぜひチェックしてみてくださいね。

1. 短めの散歩を何回か行く

年齢を重ねれば身体機能はどうしても低下してくるので、若い頃と違って一度に長い時間・距離を歩けなくなってくる犬も多くいます。どれくらいの時間・距離が適切かどうかは個体差も大きいため、愛犬の様子をよく観察してみましょう。

歩くペースが遅くなったり、立ち止まることが多くなったりするようであれば、疲れてきたサインかもしれません。無理はしないでおきましょう。

1回で十分な運動量が確保できていないと感じるようであれば、1日に何回かにわけて短めの散歩につれていくと運動量を確保しやすくなります。

2. 急な坂道や階段は避け、なるべく平らな道を歩く

坂道や階段の上り下りは、関節への負担が大きいです。特に肥満の犬や大型犬、関節炎や椎間板ヘルニアなどの持病を持っている犬は注意が必要です。

坂道や階段を散歩コースに組み込んでいると、そこが嫌なために散歩自体を嫌がりだすこともあります。平地だけでも散歩の効果は得られるので、坂道や階段は避けて平地を中心に歩かせるほうが無難といえます。

3. 無理はさせない!

老犬を散歩に連れて行く上で重要なのは、愛犬の様子をよく観察して無理はさせないことです。疲れたかな?もう歩きたくないかな?と感じたら、それ以上は無理に歩かせないほうがよいでしょう。そういったときに無理して長い時間・距離を歩かせるべきではありません。

「散歩は嫌なもの」と愛犬に思ってしまうと、散歩に連れ出すのがより難しくなります。あくまで愛犬が気持ちよく歩ける時間・距離、そしてペースを心がけましょう。

老犬が散歩を嫌がるときの対応

そもそも最初から散歩に行きたがらない犬へ対応する方法もいくつかありますのでご紹介します。

ごほうびで釣る

ごほうびで釣るというのは簡単かつ効果も高い方法です。まずはこの方法を試してみるのがおすすめです。ただし、ジャーキーなどのおやつで釣るとカロリーオーバーでかえって肥満にもなりえます。主食のフードを少し散歩中のごほうび用に取り分けておくようにすると良いでしょう。

補助具をつかう

からだが重かったり、関節疾患を持っていたりする犬におすすめの方法です。足腰への負担を和らげる目的の補助具が市販されているので、それらを取り入れてみるとよいかもしれません。

取り入れやすい補助具は、吊り下げハーネスが代表的です。愛犬の体重や、散歩に連れて行っている主なご家族の体格・筋力などに合わせて検討してみましょう。

ペット用カートに乗せていく

そもそも家の中でさえ歩きたがらない、あるいは何らかの疾患で自立ができない犬などはペット用カートに乗せて散歩に連れて行くという手段もあります。運動機能の維持には役立ちませんが、気分転換や認知機能への刺激を通して生活の質を高めることはできるでしょう。

まとめ

犬でも適度な運動は健康維持に大きく役立ちます。無理は禁物ですが、かといって全く運動しないでいると老化の進行も早まりがちです。老犬であったとしても、愛犬のペースに合わせつつ積極的に散歩に連れて行けるとよいですね!

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ABOUTこの記事をかいた人

ふぁみまる編集部

今まで犬を始め、フェレット・ハムスター・カメ・インコなどさまざまなペットを飼育してきました。現在は、ジャックラッセルテリアと雑種の2匹を可愛がっています。趣味は愛犬たちとの旅行です。 このメディアでは、多くの飼い主の方々の不安や疑問・困っていることを一緒に解決していきたいと考えています。