本当にやる必要ってあるの!?猫の避妊・去勢手術のススメ

発情の季節がやってきます

猫を飼うときに考えておきたいこととして挙げられるのが、避妊・去勢手術です。

手術をする場合、子猫のうちに行うのが一般的です。手術を受けたいと思ってもすぐにできるものではありません。

ですので、手術を行うかどうかを含め、早めに検討をしておきましょう。

ここでは実際に避妊・去勢手術の必要性、どういうものなのかを含め、タイミング、メリット・デメリットなどについてまとめてみました。

避妊・去勢手術をする一番の理由は「病気の予防」

避妊・去勢手術をすることによって、さまざまな病気を予防することができます。一部をご紹介させていただきますと、女の子の場合発情期には、ホルモンの分泌により乳腺が刺激され、乳腺腫瘍になる場合があります。男の子の場合は、精巣および周辺の腫瘍、前立腺肥大になる場合があり、避妊・去勢手術をすることにより、こういった症状が予防されます。

どんな手術をするの?

女の子の避妊手術の場合、全身麻酔で開腹手術を行います。卵巣または子宮もしくはその両方を摘出するのが一般的です。手術時間は1~2時間でその後一泊入院をするのが一般的です。

男の子の去勢手術の場合も全身麻酔で行い、精巣と精巣上体が納まっているこう丸の摘出を行います。時間は1時間前後でこちらは日帰りまたは一泊入院が一般的です。

メリット・デメリットは?

女の子の場合

メリット

・予定しない妊娠の回避

一番に挙げられるのが望まない妊娠を防ぐことができます。室内飼育であったとしても外からの侵入、逃亡などから妊娠してしまう可能性も十分あります。

また、知らないうちに外で出産した場合、子猫たちは野良猫として殺処分の対象となってしまうこともあります。

・発情期のストレス軽減

個体差はありますが年に2~3回ほど発情期があります。その間高い声で鳴いたり、盛んに体をこすりつけて甘えるなどの変化が見られたり、興奮状態が続き食欲が落ちるなどの変化が起こります。とはいえ、室内で飼育されているので、お互いに接触はできないので性的な欲求不満からストレスになり、それが原因で体調を崩してしまうことがあります。

・病気の予防

手術により摘出した卵巣・子宮の生殖器疾患を防ぐことができます。

周期的な性ホルモンの影響から来る、乳腺腫瘍をはじめ、卵巣腫瘍、子宮蓄膿症の予防につながります。

デメリット

・生殖能力を失う

当然のことですが、後から子供を産ませてあげたいと思っても不可能になります。

・太りやすくなる

ホルモンバランスが崩れ、代謝が落ち太りやすくなります。摂食行動を含め、行動に変化が現れます。エネルギー消費量は低下しますが食欲は増加します。このため同じ食事を続けていると摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ってしまい、太りやすくなってしまいます。肥満が原因で糖尿病や関節炎のリスクも高まります。ですので、エネルギー量や栄養の吸収スピードに配慮された「避妊去勢用」や「体重管理用」に切り替える必要があります。

・手術・麻酔のリスク

手術は全身麻酔で行います。手術自体は複雑なものではなく、どの病院でも日常的に行われてはいますが、絶対に安全とは言い切れません。心臓などからだに負担のかからないよう、早めの年齢で行うことをおすすめします。また、手術跡を舐めてそこから化膿してしまい、しこりが残ってしまったり、糸が取れてしまうと再度縫合の可能性もあります。

男の子の場合

メリット

・発情期のストレス軽減

とくに決まった時期はありませんが発情期のメスと出会うことで刺激され、大きな声で鳴いたり、立ったままの姿勢であちこちに排尿するスプレー(マーキング)行動をするようになります。女の子と同じく室内で飼育されているので、お互いに接触はできないので性的な欲求不満からストレスになり、それが原因で体調を崩してしまうことがあります。

また、去勢をすることで性ホルモンがなくなり、発情期の女の子に惹かれ家を抜け出し交通事故にあう確率が減ります。性格も穏やかになるので縄張り意識が減り、ケンカによるケガの防止にもなります。

・病気の予防

女の子のと同じく、摘出した精巣の生殖器疾患を防ぐことができます。精巣および周辺の腫瘍、前立腺肥大やケンカによる猫白血病ウィルスや猫免疫不全ウィルスの感染リスクを低下させることができます。

デメリット

・生殖能力を失う

同じく、後から子孫を残してあげたいと思っても不可能になります。

・太りやすくなる

同じく、体重管理が必要になります。

・手術・麻酔のリスク

同じく、手術前は血液検査を行い、エリザベスカラーや術後服が必要な場合もあります。

タイミング

適切な実施時期については諸説ありますが、最初の発情を迎える前の6ヶ月を過ぎた頃から受けるのが望ましいと言われています。この頃にはある程度成長していますが、個体差もありますので先生に相談するのがよいでしょう。

術後のケア

からだの調子が戻るまで家でゆっくり休ませ、様子を見てあげましょう。特に女の子の場合は開腹手術を行いますので、数日間痛みが続きます。抗生剤が処方されますので消毒は不要ですが、舐めたりして傷口が感染しないように清潔にしてあげましょう。エリザベスカラーや術後服を準備しておくと良いでしょう。

最後に

小さなからだに麻酔をかけメスを入れる…悩まれるのは当然のことです。ご家族様の中でも意見が割れることも考えられます。事前にしっかり話し合い猫ちゃんの健康を守ってあげて下さい。

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