犬は人間より早く歳をとります。人間ではまだ若い17歳という年齢は、犬ではどのような年齢なのでしょうか。
今回は、犬の年齢を人間に換算した表で、犬の17歳が長生きなのかどうか、何歳くらいからシニアと呼ばれるのかを解説します。加えて愛犬を長生きさせる工夫や、シニア期に突入した際に気を付けたいことも見ていきましょう。
目次
犬の平均寿命
一般社団法人ペットフード協会の2021年発表の【全国犬猫飼育実態調査】では、犬の平均寿命は14.65歳でした。
引用:https://petfood.or.jp/topics/img/211223.pdf/
シニアと言われるのは、寿命の半分くらいの年齢からなので、犬は一般的に7~8歳からシニア期に入ります。
犬の17歳は長生き!
現代の犬の平均寿命は14~15歳なので、平均寿命から考えても、犬の17歳は長生きだと言えるでしょう。
犬の17歳を人間に換算すると、小型犬で84歳くらい、中型犬で98歳くらい、大型犬であれば124歳くらいの年齢となり、どのような犬種でも17歳は長生きだと言えるでしょう。
人間換算早見表
小型犬、中型犬、大型犬それぞれの年齢を人間に換算すると何歳くらいになるのかをご紹介します。
犬の年齢 | 小型犬 | 中型犬 | 大型犬 |
---|---|---|---|
6ヵ月 | 9歳 | 9歳 | 6歳 |
1年 | 17歳 | 16歳 | 12歳 |
1年半 | 20歳 | 19歳 | 16歳 |
3年 | 28歳 | 28歳 | 26歳 |
5年 | 36歳 | 38歳 | 40歳 |
10年 | 56歳 | 63歳 | 75歳 |
15年 | 76歳 | 88歳 | 110歳 |
17年 | 84歳 | 98歳 | 124歳 |
20年 | 96歳 | 113歳 | 145歳 |
※目安の年齢となります
特徴としては、小・中型犬は子犬期の成長が早いです。大型犬は子犬期の成長はゆっくりですが、5歳くらいからの加齢スピードが速く、一般的には大型犬の方が小・中型犬より寿命がやや短い傾向にあります。
愛犬を長生きさせるために重要なこと4選
犬の大まかな平均寿命を見ていきましたが、愛犬に1日でも長生きしてもらうために大切なのはどんなことでしょうか。
愛犬に長生きしてもらうために大事なことは、【運動・食・環境】の3点です。プラスして定期健診も重要になってきます。ここではひとつずつ見ていきましょう。
1.散歩などの適度な運動
運動することは犬のストレス解消につながります。また、犬が肥満になると、色々な病気の原因となってしまうでしょう。
アメリカで行われた調査で、適正体重のラブラドールレトリバーは肥満のラブラドールレトリバーと比較して、1.8年も長生きだったという結果があります。
引用:Diet restriction and ageing in the dog: major observations over two decades | British Journal of Nutrition | Cambridge Core
運動は肥満を防ぐのに加え、ストレス解消にもなり、長生きの手助けとなるでしょう。散歩以外にも、室内でボール遊びなども有効です。適度に取り入れるようにしましょう。
2.年齢に合った栄養が含まれる良質なフード
良質なフードは最も大切です。子犬期、成犬期、シニア期それぞれで必要な栄養が違うため、年齢に応じたドッグフードを選びましょう。
ドッグフードは「総合栄養食」と記載のあるものを選び、あまり安価なものは避けましょう。安価すぎるフードには添加物が多いなどの危険性があります。
フード選びに迷ったら、動物病院などで紹介してもらうのも良いでしょう。
3.室温は一定に、記憶に頼って動ける環境
室温は長生きのために重要なポイントです。特にシニアになってくると、体温調節が苦手になり、寒い・暑いなどの感覚が鈍ってくることもあります。エアコンを利用し、室温は年間を通して安定させるのが好ましいです。
犬は、シニアになって目や鼻の機能が落ちてくると、記憶を頼りに部屋の中を移動することがあります。家具などの配置が変わるとぶつかってしまうなどのストレスがかかるため、大きな家具はできるだけ動かさない方が良いでしょう。
4.定期健診も大事
ご紹介した3つに加え、シニアになったら定期的な健康診断に行くこともおすすめします。
健康診断を受けることで病気の早期発見につながり、獣医師とコミュニケーションが円滑に進んでより早く対処できるなどのメリットがあります。
愛犬が高齢の際に気を付けたいこと
シニアになると、病気にかかるリスクも増えます。そんなリスクに備えられることとして、どのようなことを準備しておけば良いのでしょうか。
定期健診を受ける
上でもお伝えしましたが、定期健診で病気を早期発見することが大切です。それに加え、飼い主がシニア犬のかかりやすい病気を知っておき、こまめに観察することも早めの対処につながります。
飼い主から見てわかりやすい病気のひとつは、歯周病などの口周りのトラブルです。フードを食べる時によくこぼすようになったり、食べづらそうにしたりしている場合、口の中に何か問題があるかもしれません。
また、白内障もわかりやすい病気のひとつです。白内障は目薬で進行を遅らせることができるため、早めに気づくことが重要となります。
通いやすい病院を探す
シニアになると動物病院に通うことが増える可能性もあります。犬にとって動物病院までの距離が遠いと移動がストレスとなってしまうため、できるだけ近い距離に相性の良い動物病院を探しておくと良いでしょう。
ペット保険に入る
ペット保険に入っておくのもひとつのアイデアとして良いでしょう。シニアになり腫瘍(がん)など治療費のかかる病気になっても、保険に入っておくと費用の心配を大きく心配せずに済むでしょう。
ペット保険には治療費などの他に、オプションで葬儀代などをつけられるものもあります。
介護の準備を
多かれ少なかれ、最後は介護生活になる可能性もあります。流動食や犬用のおむつが必要になることも。
認知症になると、慣れた部屋の中でも壁などにぶつかりやすくなるため、緩衝材を貼り危険な場所に入れない工夫が必要になることもあります。寝たきりになることも珍しくありません。
どのような介護が必要になっても慌てないように、元気なうちから情報を集めておくことをおすすめします。
まとめ
犬と暮らすうえで、犬の寿命が人間より短いことは避けられません。愛犬の老化に気づいても動揺しないように、普段から受け入れて生活をすると良いでしょう。元気な時からシニア期の準備を考えることも大切です。
お別れの時にどのようなセレモニーをしてあげたいかなどを家族で相談しておけば、いざという時に落ち着いてその日を迎えられるかもしれません。
シニア期に入って心配を感じた際は、事前準備を心がけるようにしましょう。
大切な愛犬にもしものことが起きたときは、弊社までご相談ください。