【老犬が穴掘りをする!】犬の習性と病気の可能性を理解しよう

穴掘りをするジャックラッセルテリア

老犬が急に穴掘り行動を始めると「認知症かも……」「ストレスが溜まっているのかな?」と飼い主さんは不安に思うかもしれません。いくらやめさせようとしても、ひたすら穴掘りに夢中になっていたり、マットを掘り続けていたりすると心配になるものです。

穴掘りは犬の習性といわれますが、老犬もそうなのでしょうか。この記事では、老犬が穴掘り行動をすることについて考えられる原因、家での対処法についてわかりやすく解説します。

犬の穴掘りは不思議なことではない

犬は穴掘りをする習性がある動物です。穴掘り行動をすること自体は、不思議なことではありません。

犬の習性で穴を掘る動きをする

野生下の犬は敵に見つからないように、からだがちょうど納まるくらいの巣穴を掘って暮らしていました。気温に応じて地中に穴を掘り、暖を取ったり涼んだりすることもあります。ねずみなど獲物を捕らえるため、土を掘り続けるのは、ハンティングとしての穴掘りです。またお腹がいっぱいで食べられないときは、食料を備えておくため掘って埋めていました。

犬にはこれらの習性が残っているため、今も穴を掘る動きをすることがあります。おやつを埋めようとする姿をご覧になったことがあるかもしれませんが、これも習性によるものです。

遊んでいるだけということも

とくに好奇心旺盛な犬は、穴を掘って遊んでいる場合もあります。はしゃぎながら穴を掘っている場合は、まさに遊びの穴掘りといえるでしょう。退屈なときも、犬は穴を掘って遊ぶことがあります。

老犬が急に穴掘りを始めたら?

水辺の柴犬

老犬になってから急に穴掘りを始めた場合は、ちょっと注意が必要です。老犬の環境や様子をよく観察しましょう。

ストレスがある可能性も

留守番が多い、家族がいる場所から離れているなどからの孤独、遊んでもらえない、散歩が少ない、おもちゃがないなどからの退屈は、老犬にとって大きなストレスです。これらのストレスを穴掘りで、解消しようとすることがあります。

カリカリと前足や後ろ足でかくように掘っているのはカーミングシグナルかもしれません。カーミングシグナルとは、自分で落ち着こうとしている行為で、不安や緊張を感じている場合に見られます。視力や聴力、嗅覚が低下した老犬は、とくに不安になりやすい傾向があります。

飼い主の気を引こうとしている

穴掘りをすると「コラ!」とか「やめなさい!」と声をかけてしまいがちです。そうすると犬は「穴を掘ると大好きな飼い主さんが来てくれる、相手にしてくれる」と思ってしまいます。たとえ叱られても、飼い主が来てくれるだけで喜ぶ犬もいます。そのため叱れば叱るほど、穴を掘るという悪循環になることもあるのです。

病気が隠れていることもある

老犬が穴掘りをずっと続けている場合「認知症」が疑われることがあります。他にも考えられるのが「不安障害」という病気の可能性です。これは「退屈過ぎる」「不安感が強い」「あまりかまってもらえない」などが原因になることがありますが、くわしくは動物病院を受診することが必要です。

犬の穴掘りに対処法はあるの?

クレートに入る犬

老犬の穴掘り行動には、いくつか対処法があります。少し生活環境を見直すだけで改善されることもあるので、試してみてください。

クレートを置いて巣穴に見立てる

老犬が普段ケージやサークルで過ごしているのなら、からだの大きさに合ったクレートを用意してあげましょう。犬が中で立って天井に頭が当たらない、そして中で向きを変えられる大きさが適切です。巣穴を思わせる広さで、落ち着くことが期待できます。

初めてクレートに入れる場合は、無理強いしないことが大切です。クレートの中で好きなおやつを食べさせるなどして、少しずつ慣れさせます。お気に入りの敷物を敷くのもいいでしょう。老犬になると、入院の機会も増えるかもしれません。クレートに慣れておくと、病院でも落ち着いて過ごせます。クレートが大きすぎると、かえって不安感が増すので気を付けてください。

叱らないことも大事

老犬が穴を掘り続けていても、叱らないことがとても重要です。決して怒鳴ったり叩いたりしないでください。穴を掘っている間は知らんぷりをして、穴掘りをやめた瞬間に声をかけたり褒めたりしてあげましょう。

穴を掘るのは犬の習性ですから、無理に押さえつけないことも大切です。家に庭がある飼い主さんは、老犬のために穴掘り場を提供してあげるのもいいかもしれません。

ストレスの緩和を図る

老犬が穴掘りを始めたら、ストレスがないか生活環境やライフスタイルを見直してみましょう。犬は本来群れで過ごす動物です。老犬の過ごす場所を、なるべく家族の近くにします。リビングの一角にクレートを置くのがおすすめです。

散歩の時間も少し増やし、コースもこまめに変えましょう。匂いはゆっくり嗅がせてあげてください。歩けない老犬は、カートに乗せて外に出るだけでもストレス解消になります。老犬にもできるゲームで一緒に遊んだり、おもちゃで遊ばせたりと刺激を与えましょう。おもちゃはいくつか用意してローテーションすると、飽きずに遊べます。

またマッサージやブラッシングなどでスキンシップを取ることも、ストレス解消になります。やさしく声をかけながら、マッサージしてあげましょう。

病気かも?と思ったら獣医師に相談

穴掘りが犬の習性とはいえ、老犬がいつまでも穴掘りをするような場合は何らかの病気である可能性も否定できません。とくに急に始めたときは、早めに獣医師に相談しましょう。診察の参考になるため、あらかじめ穴掘り行動を動画に記録しておくことがおすすめです。

まとめ:穴掘りは特殊なことではない

老犬の穴掘りは、もともとの習性や遊びのこともあり特殊なことではありません。ただ退屈や不安感、ストレスを紛らわすための行動としても穴掘り行動をすることがあります。穴掘りをしても決して叱らず、まずは老犬の生活環境を見直しましょう。散歩や遊びの時間、触れ合う時間を増やしてみてください。

対策をとってもなかなか穴掘りをやめない、いつもと様子が異なる、というときは早めにかかりつけの動物病院を受診しましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

今まで犬を始め、フェレット・ハムスター・カメ・インコなどさまざまなペットを飼育してきました。現在は、ジャックラッセルテリアと雑種の2匹を可愛がっています。趣味は愛犬たちとの旅行です。 このメディアでは、多くの飼い主の方々の不安や疑問・困っていることを一緒に解決していきたいと考えています。