飼っているハムスターが死んでしまったかもしれないときは、まずは急ぎ生存確認を行いましょう。室温などの環境によっては疑似冬眠をしている可能性もあります。
確認の末に亡くなっていた場合は、残念ですがお見送りや供養の方法を検討しましょう。
本記事ではハムスターが動かなくなってしまった場合の生存確認方法と、亡くなった場合のお見送りや供養の方法について詳しく解説していきます。

目次
ハムスターが死んだらどうすればいい?
飼っているハムスターが動かなくなってしまった場合、死んでしまったと思い込んでしまう人も少なくありません。
しかし、室温が低いために冬眠あるいは疑似冬眠に入っている可能性があります。ハムスターはエネルギー消費を抑えるために10℃以下で疑似冬眠、5℃以下で冬眠をするケースがあるため、まずは慌てずに生存確認をしてみましょう。
ここではハムスターの生存確認の手順や、残念ながら亡くなっていた場合の対応について詳しく解説していきます。
①生存を確認する
ハムスターが冬眠や疑似冬眠に入っている場合は以下の方法で目を覚ます場合があります。早めに気づければ目を覚ます可能性もあるため、1つずつ確実に確認していきましょう。
・部屋を暖める
まずは部屋を暖めましょう。
ハムスターが快適に活動できる温度は20℃~26℃です。冬眠や疑似冬眠に入ってしまったのは室温が低すぎた可能性があります。室内であっても、ゲージが置いてある場所が風通しが良すぎて意外と冷える場所という可能性もあります。
ただし、直接温風がかかったりしない場所でゆっくりと温めるようにしましょう。部屋を暖めつつ手のひらで包み込むように温めてあげるのも効果的です。
・息をしているか確認して手で温める
手のひらで包み込んで温めてあげていればハムスターが呼吸をしているか判断ができます。疑似冬眠の場合は呼吸をしているため、かすかに動いているのがわかります。
呼吸を確認できた場合は、そのまま暖め過ぎないようにタオルなどでくるんで手で温め続けてあげましょう。
呼吸が確認できない場合は残念ながら亡くなっている可能性があります。ただし、呼吸がほとんどない場合もありますので、温めながら様子をみましょう。15分~30分程度で戻る可能性があります。
・目を覚ました場合
温めていて目を覚ましてくれた場合、温め続けながらケアをしてあげましょう。
疑似冬眠で身体にかなり負荷がかかっている状態ですので、砂糖やはちみつを溶いた35℃~36℃くらいのお湯を飲ませてあげましょう。同じくらいの温かさにしたミルクでも問題ありません。身体が小さいため少量をスプーンなどで口元にもっていってあげましょう。
その後に可能であれば獣医師に診察してもらうのがおすすめです。また、再発しないためにゲージの場所や温度を確認するのも重要です。
・亡くなってしまった場合
室温を上げ、ゆっくり温めてあげても目を覚まさない場合は亡くなってしまっている可能性が高めです。どうしても確認が難しい場合は獣医師に診断してもらうのも手です。
亡くなってしまった場合はとても悲しいですし、残念ですが、感謝の気持ちを込めて供養する方法を考えていきましょう。
②遺体を安置する
ハムスターが亡くなってしまった場合は供養に向けて遺体の安置をしましょう。必要なものは以下の通りです。
- ハムスターの棺になる箱
- 箱内に敷くタオルなど
- ハムスターの身体を拭くウェットティッシュなど
- 保冷剤
まずは遺体をウェットティッシュなどできれいに拭いてあげましょう。タオルなどを使って拭く場合はよく絞って、身体が濡れたままにならないように注意しましょう。身体を拭き終わったら軽くブラッシングしてあげるのもおすすめです。
身体をきれいにしたあとは用意した棺になる箱にタオルなどを敷き、遺体を寝かせます。
その周囲には保冷剤やドライアイスを入れて遺体の腐敗が進まないように冷やしておきましょう。また、保冷剤などで遺体が濡れないように保冷材にもタオルなどを撒いておきましょう。
棺は日が当たらず、風通しの良い涼しい場所におき、保冷剤が溶けていないか定期的に確認しましょう。身体をきれいにして、保冷剤などで冷やしておけば2日程度はきれいな状態を保てます。
棺の近くにはフォトフレームやお花、好きだったおやつなどをお供えしてあげましょう。
遺体の安置をおこない、きれいな状態を保てているうちに供養の方法を検討し、できるだけ早めに弔ってあげましょう。

ハムスターの見送り方・供養の方法
亡くなってしまったハムスターの見送り方・供養の方法はさまざまですが、大切に飼っていたハムスターであれば、できるだけ丁寧に見送ってあげましょう。
悔いが残らないように、納得のいく方法で弔ってあげるのがおすすめです。
自宅の庭に埋葬する
一番多いのは自宅の庭への埋葬です。その際には埋めた場所がわかるように簡単なお墓を建ててあげましょう。亡くなったハムスターを自然に還すという意味で供養にもなります。
ただし、大切なペットであっても法律上で遺体は廃棄物という区分になってしまうため、法に則った対応が必要です。
自分の所有している土地の庭であれば問題ありませんが、公共の土地である森や、借家の庭に埋葬してしまうと不法投棄として罰せられる可能性があるので注意しましょう。
また、法律上に問題がなくても腐敗臭で近隣に迷惑をかけてしまったり、野生動物にお墓を掘り返されてしまう可能性もあるため、深めに穴を掘って埋葬してあげましょう。
自宅でプランター葬
借家であったり、自宅に庭がない場合はプランターに埋葬する方法があります。一人暮らしで庭があるケースは少ないので、供養の方法としては増えてきています。
お墓の代わりに花などを植えて、亡くなったハムスターと思ってお世話をしてあげましょう。
注意点としては、遺体をビニール袋など自然の素材以外で包んだまま埋葬しないようにしましょう。土に還らなくなり、腐敗臭などの原因にもなってしまいます。また、ある程度の深さが必要なため、できれば30cm以上の深さがあるプランターを選びましょう。
植物を植える場合は埋葬した遺体に影響を与えにくい、あまり根を深く張らない植物がおすすめです。また、後述する火葬後にプランター葬をする方法もあります。
ペット用の火葬業者の利用
ペットの葬儀や火葬を専門としている業者に依頼して火葬をする方法もあります。
ペットの火葬場がある場所まで出向く必要がある火葬業者もいますが、小型のペットの場合は移動火葬車を利用する火葬業者もあります。出張してもらえる場合は出向く手間などがかからず、時間も融通が利きやすくて火葬しやすいというメリットがあります。
また、ペット火葬業者の場合は個別で火葬してもらえるため、返骨をしてもらえるのもメリットといえます。
埋葬を考える場合も火葬をしていない場合は周辺への配慮や、埋める場所に気を使う必要がありますが、火葬してある場合はあまり心配がありません。ただし、火葬後に粉骨までしていてもやはり不法投棄に該当してしまう可能性があるため注意しましょう。
ペット霊園での火葬・納骨
遺体をペット霊園に持ち込んで火葬し、場合によっては共同墓地や納骨堂を利用する方法もあります。ただし、ペット霊園の場合は火葬の方法に注意しましょう。主な火葬方法は以下の3つです。
- 合同火葬
- 一任個別火葬
- 立会個別火葬
合同火葬の場合は他のペットと一緒に火葬するため、費用はおさえられますが返骨はされません。その場合は共同墓地で他のペットと一緒に弔ってあげましょう。
個別火葬の場合は一任か立会かの違いがあり、一任の場合は個別に火葬されて返骨はありますが立ち合いができません。最後までハムスターを見送りたい場合は立会個別火葬を選びましょう。
また、ペット霊園の場合はお墓を建てたり、納骨堂に納めるなどの選択肢もあります。それらを利用せずに遺骨を骨壺に納めて持ち帰ることも可能です。
自宅で供養する
火葬をしたあとの遺骨を骨壺に納めて持ち帰り、自宅で供養をする方法もあります。小さい仏壇やフォトフレームと併せて置き、花や好きだったお菓子などを添えて供養をしましょう。
仏具などはスペースを取りがちですが、粉骨してしまえばスペース的な問題が減るため、火葬と併せて粉骨サービスを利用するのもおすすめです。
また、粉骨してある場合は骨壺に納めて自宅で供養するだけでなく、分骨カプセルに入れて肌身離さず持ち歩くこともできます。
どのような形の供養がベストかを考えて、自分にあった方法で供養してあげましょう。

ハムスターの見送り方・供養方法の選び方
大事に飼っていたハムスターが亡くなってしまった場合の見送り方や供養の方法はいくつかありますが、供養自体は費用をかけるほど手厚いという訳ではありません。
自分がどのように見送りたいか、どのように供養したいかを中心に考えてみましょう。
メリットやデメリットを比較する
まずは本記事内で紹介している供養方法のメリットとデメリットを比較してみると、自分がどうしたいかが見えやすくなります。
メリット | デメリット | |
庭に埋葬 | ・自然に還せる ・費用がかからない | ・匂いや衛生面の問題 ・引越し時に移動が難しい |
プランター葬 | ・庭がなくても土葬できる ・費用がかからない | ・プランターの管理が必要 ・においや虫の発生に注意が必要 |
ペット火葬業者 | ・丁寧に火葬してもらえる ・オプションも豊富 | ・費用がかかる ・信頼できる業者探しが必要 |
ペット霊園 | ・お墓や永代供養などができる ・火葬にも対応 | ・方法によっては維持費がかかる ・遠いとお参りがしにくい |
自宅で供養 | ・いつでも身近で思い出せる ・さまざまな弔い方ができる | ・骨壺の管理が必要 ・分骨する場合は紛失にも注意 |
庭やプランターに埋葬する場合は匂いや衛生面に注意は必要ですが、費用がほとんどかからないのがメリットです。
後のことを考えれば火葬をする方がおすすめですが、費用の問題や、どこで火葬するかなどの問題もあるため慎重に検討する必要があります。
理想の供養方法を実現してくれる場所を選ぶ
メリット・デメリットを考慮して、理想の供養方法を実現できる方法を選ぶのが理想的です。
現代の住宅環境や世相を考えれば、可能であれば火葬したほうが良いですが、火葬という方法1つであってもいくつかの選択肢があります。また、ペット霊園やペット火葬業者によって行っているサービスに違いがあり、どこまでサポートしてくれるかも違います。
返骨の有無や粉骨サービスの有無、供養用のメモリアルグッズなども考慮しておきましょう。
その上で実際に電話で供養を相談したときの対応や、口コミ情報をなどを元にして、理想の供養方法を実現してくれる場所を選びましょう。
ハムスターの死亡に関するよくある質問
ハムスターが急に亡くなってしまった場合、どうしたらいいかわからずに悩んでしまうケースは多いです。その際によくある質問をまとめましたので参考にしてください。
本記事内でも紹介していますが、できるだけ丁寧に供養してあげましょう。
ハムスターが死んだら何日間そのままにしておいても大丈夫ですか?
身体をきれいにし、遺体を冷やしておけば2日程度は問題ありませんが、そのままにしておくとすぐに腐敗が進んでしまいます。できるだけ早めに安置してあげましょう。
供養の方法を決めるにも時間が必要ですので、正しく安置してあげるのが重要です。
ハムスターが死んだら庭に埋めても大丈夫ですか?
私有地であれば土葬しても問題ありませんが、公共の土地や他人の土地に埋葬すると違法になる可能性があります。火葬をしてある場合でも同様です。
また、土葬の場合は匂いや衛生面の問題と、他の野生生物に掘り返される可能性もあるので、それらを考慮して深めに穴を掘って埋葬しましょう。
ハムスターの火葬にかかる費用は?
合同火葬の場合であれば3,000円から、個別可能の場合は7,000円くらいから可能な場合もありますが、移動火葬車を利用したり粉骨サービスを利用したりなどのオプションを含めると1万円~2万円はかかる可能性があります。
ただし、費用だけで選ばず、信用できるところかどうかや、自分の希望にあった供養ができるかで火葬する場所を選ぶのがおすすめです。
まとめ
本記事では大切に飼っていたハムスターが亡くなってしまったかもしれない場合の対処方法や、残念ながら亡くなってしまっていた場合の供養について詳しく解説しました。
ハムスターの場合は室温が下がると疑似冬眠や冬眠をしてしまう可能性があるため、まずは正しく温めながら生存確認を行いましょう。亡くなってしまっていた場合は供養に向けた安置を速やかに行いましょう。
供養の方法はさまざまなので自分にあった方法を選ぶのがベストですが、土葬はデメリットも多いため、できるだけ火葬を選択するのがおすすめです。
供養はあくまで亡くなったハムスターに対する感謝と、安らかに眠ってもらうための行為です。自分の気持ちを優先しつつ、悔いのないように見送ってあげましょう。