老猫の食欲旺盛の原因は?病気が隠れていないかチェック!

老猫の食欲旺盛について

老猫にもかかわらず食欲旺盛でいつも食べすぎるという場合、飼い主は「高齢でもうちの猫は元気だ」と思ってしまうかもしれません。たしかに食欲は健康のバロメーターという面があります。

しかし老猫の食欲旺盛には、元気に見えたとしても病気が隠れていることがあります。
老猫が食欲旺盛のとき、飼い主は油断しないことが大切。ここでは老猫の食べすぎのときに注意したいことや、考えられる病気について解説していきます。

老猫の食欲旺盛で考えられる病気

老猫の食欲と病気の関係

老猫の食欲旺盛ではどんな病気が考えられるでしょうか?よくみられる代表的な病気3つを紹介します。

甲状腺機能亢進症

甲状腺ホルモンの分泌が過剰になって起こる病気です。
年齢の割に活発になるので、元気だと思われがちですが「食べているわりに太らない、痩せてくる」という特徴があります。合わせて急に攻撃的になった、目がぎらぎらしているという場合は注意が必要です。

糖尿病の初期症状

糖尿病は、インスリンの分泌不足やインスリンへの反応が悪くなることで生じ、
初期症状として、食欲増進が見られることがあります。糖尿病の場合も食べているわりに、体重が減るのが特徴です。
また、かかとをついて歩くときも糖尿病の可能性があります。

認知症

老猫の認知症の原因としては、加齢に伴うアルツハイマー型や、脳腫瘍や脳炎など脳の病気に伴うものが考えられます。ごはんを食べてお腹いっぱいのはずなのに、またすぐにせがむときは注意が必要です。

ほかにも昼間は寝てばかりなのに夜中に起きてうろうろしながら大声で鳴く、排泄を失敗するということもみられます。そして、急に攻撃的になるなど、若いときとは違う行動がみられるようになります。

老猫の認知症については、こちらの記事でも紹介しています。
うちの猫もひょっとして認知症!?高齢猫の行動が心配なときの対応!

老猫の食べすぎには注意!「甲状腺機能亢進症」

甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。
代謝が活発になり、大変活動的になるのが特徴です。いつもフル回転で活動しているような状態といえるでしょう。

老猫が突然食欲旺盛になったり、活発になったりしたら元気だと安心せず、早めに受診することが大切です。甲状腺機能亢進症は、8~10歳を超えた猫によくみられます。

原因は明確にはわかっていませんが、都会の猫に多いというデータも。甲状腺機能亢進症だとわかったら、薬や療法食でコントロールしますが、場合によっては、手術をして甲状腺を取り除くケースもあります。

食欲旺盛なのに体重が減る

食欲があってなんどもご飯をせがみ、たくさん食べますが、体重が減り痩せていくのが大きな特徴です。

水をたくさん飲む

以前に比べて、水をたくさん飲むようになります。猫が水を飲むことは大切ですが、急に飲水量が増えたときは注意です。

落ち着かない・攻撃的になる

ソワソワと落ち着きがなくなり、いつも活発で元気すぎるという印象になります。いままでは穏やかだった猫が、急に攻撃的になったり、逆に甘えん坊になることもあります。

毛つや、毛並みが悪くなる

もう少し病気が進行すると、毛のつやつやがなくなり毛並みが悪くなることがあります。年を取ったからつやがなくなって毛がぼざぼさになった、と見過ごされがちです。

脈や呼吸が速い

甲状腺ホルモンの過剰で、心臓の働きも高まります。そのためとくに運動もしていないのに、脈が速くなり、呼吸も浅くなってしまいます。

嘔吐や下痢をする

進行すると、嘔吐や下痢などの消化器症状がでることもあります。

老猫の食べすぎには注意!「糖尿病」

猫の糖尿病は、人間の2型糖尿病と類似しており、「インスリンが不足」または「インスリンに対する反応が悪くなる」ことが原因となります。若い猫でもなる場合がありますが、多くは中高年の老猫です。

よく食べるのに体重が減る

初期症状としてよくみられるのが、よく食べているのに体重が減るということです。病気が進行すると、食欲は落ちてきます。

多飲多尿

水をたくさん飲んで、尿の量も増えて行きます。慢性腎臓病でも同じような症状がみられるので、水を大量に飲んで大量におしっこをするときは注意しましょう。

眠る時間が増えた

進行していくと、元気がなくなってよく寝るようになります。これも年を取ったからと見過ごされがちなので注意が必要です。

毛つや、毛並みが悪くなった

他の疾患でもそうですが、「毛のつやがなくなる」「毛並みが悪くなる」というときは体調不良のサインです。

嘔吐や下痢をする

糖尿病が進行すると、ケトン体が血液の中に増えていきます。ケトン鯛が増えると血液が酸性になるため、嘔吐や下痢を引き起こします。

かかとをついて歩く

猫の糖尿病の大きな特徴として、後ろ足のかかとを付いて歩くという症状があります。猫は普段つま先で歩いており、「かかとを付く」というのは人からみると膝のように見えるところまでが床に付いているような状態です。

老猫の食べすぎには注意!「認知症」

猫も人のように認知症になることがあります。加齢によるもの、脳の病気によるものに分かれますが、ここでは加齢による認知症について解説します。老猫の食べすぎも認知症のサインのひとつ。他の症状も合わせて観察し、おかしいと思ったら受診しましょう。

何度もご飯をせがむ、よく食べる

異常な食欲を示すことが多く、ご飯を食べたのに、すっかり忘れてご飯をまたせがみます。

夜中に起きて鳴くことが増えた

昼はほとんど寝ているのに、夜中に起きて鳴き続けることがあります。飼い主は寝不足になることも。

粗相が増えた

トイレがわからなくなったり、失敗したりすることが増えていきます。膀胱や腎臓に病気がある場合もあるので、粗相が増えたときも受診しましょう。

意味もなく徘徊する

グルグルと同じ方向ばかり歩き続けたり、先に進めないのに前に行こうしたりします。

まとめ:老猫の食欲旺盛は一度受診を

食欲旺盛な老猫の注意

老猫が急によく食べすぎるようになった、食欲が旺盛になったというときは要注意です。
とくに食べているのに痩せてきたら、甲状腺機能亢進症や糖尿病、認知症など病気が隠されている可能性があります。

「年齢の割に元気だ」で見過ごされがちな老猫の食欲旺盛。早めに受診することで、治療も早く始めることができます。いつまでも元気で過ごしてもらうためにも、老猫の食欲旺盛はまずは動物病院を受診しましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

ふぁみまる編集部

今まで犬を始め、フェレット・ハムスター・カメ・インコなどさまざまなペットを飼育してきました。現在は、ジャックラッセルテリアと雑種の2匹を可愛がっています。趣味は愛犬たちとの旅行です。 このメディアでは、多くの飼い主の方々の不安や疑問・困っていることを一緒に解決していきたいと考えています。