老猫の免疫力アップに役立つフードの条件!免疫力が低下する要因から解説!

老猫の免疫力をアップする

年齢を重ねてくると心配になってくるのが免疫力の低下。猫もヒトと同様に加齢によって免疫力は低下していき、腫瘍が発生しやすくなったり感染症にかかりやすくなってきたりします。
加齢に伴う免疫力の低下を抑えるために飼い主ができることはあるのでしょうか。

実は毎日の食事に年齢に合わせ、ちょっとした配慮をしてあげると免疫力の維持向上をはかることができるのです。
この記事では、免疫力を維持向上させるため、老猫のフードに求められる条件についてご紹介します。

老猫の免疫力が低下する要因

老猫の免疫力低下原因
そもそも年齢を重ねるとなぜ免疫力は低下していくのでしょうか。もちろん老化現象によるからだ全体の機能の衰えのひとつ、ということもあります。
それは自然の摂理でありある程度しかたない部分もあります。しかし、老化現象以外にも免疫力を低下させる原因は多くあります。

筋肉量の減少

老化に伴い、筋肉の量は自然と減少していきます。老化現象のひとつともいえるでしょう。

これがなぜ免疫力の低下につながるのか。実は、筋肉は体温を一定に保つためにたくさんの熱を生み出すという大切な役割を持っています。
筋肉量が減少すると基礎体温(平熱)は低下し、免疫力が弱いからだへと変わっていってしまいます。とはいえ、猫にヒトのような筋力トレーニングをさせるのは不可能ですから、食事への配慮が筋肉量を保つために重要となってきます。

ストレス

「ストレス」と一般的に聞くと、精神的なストレスを思い浮かべる方も多いかもしれません。
もちろん猫にも精神的なストレスはあります。騒音や慣れない環境、家族(他のイヌやネコも含めて)との関係などによって精神的なストレスを感じることもあるでしょう。

一方で、ストレスには精神的なもの以外にも、身体的なストレスというものがあります。
具体的には肥満や痩せすぎ、加齢によって増えてくる膀胱炎や関節炎などのさまざまな病気があります。

注意しなければいけないのは、慢性的なストレスは精神的なものか身体的なものかに関わらず、免疫力を低下させる要因となるということです。

栄養バランスの崩れ

これも広義な意味でのストレスに含まれますが、脂質・炭水化物・たんぱく質の三大栄養素をはじめ各種ビタミン・ミネラルや必須アミノ酸、必須脂肪酸などの不足やバランスの崩れがあると健康が損なわれ免疫力は大きく低下することになります。
ヒト同様に、良好な栄養バランスを保つことは健康を保つうえでの大原則です。

老猫の免疫力を維持向上させるフードの必須条件!!

免疫力を向上させる食べ物

良質なたんぱく質を豊富に含む!

老化に伴う筋肉量の低下を遅らせるには、若い頃よりも多くのたんぱく質を与える必要があります。
シニア用のフードの多くはたんぱく質を多めに含むよう設計されていますから、きちんとライフステージに合わせた食事を選ぶことが重要です。

理想体重を維持できる

体重は多すぎても少なすぎても健康を損ないます。特に肥満は健康の大敵です。
肥満であることで発症リスクがあがる病気は心臓病、関節病、糖尿病、膀胱炎などなど数知れず……。
病気になれば当然、免疫力は低下してしまいます。
理想の体重を維持するためのフード選びも重要です。

老猫は一日に必要なカロリーが若い頃よりも少なくなっていますから、若い頃と同じフードではカロリーオーバーで太りやすくなっています。
食欲が旺盛な猫ちゃんはカロリー控えめのフードに切り替えてあげるといいかもしれません。ただし、肥満がよくないからといって痩せさせすぎても免疫力は低下します。あくまでほどよい体重を維持しましょう。

もし愛猫の理想体重がわからない場合には、動物病院で獣医師に相談することもできます。迷う場合には、病院を受診してみましょう。

老猫の体重については、こちらの記事でも紹介しています。
老猫の体重は健康のバロメーター!

老猫に多い病気に対応している

老猫に多い病気の代表に「関節炎」「慢性腎臓病」があります。
このうち関節炎は実に9割以上、慢性腎臓病は3割以上の老猫が発症するといわれています。この2つについては、健康なうちからフードで配慮してあげることができます。

シニア用のフードには関節をケアするような栄養成分が含まれていたり、腎臓に配慮してリンの量を制限していたりするフードがありますので、そういうものを選んであげられると愛猫の健康維持に役立つでしょう。

総合栄養食であること

総合栄養食とは、厳格な基準がありますが簡単にいえば「そのフードと水だけで健康を維持できる栄養バランスの良いフード」のことです。この基準を満たしたフードは必ずパッケージに「総合栄養食」という表示があります。

一方、「おやつ(副食)」などと表示されている場合は総合栄養食ではないため、その商品だけ与えていたのでは栄養バランスを崩してしまいます。

主食には必ず総合栄養食と表示のあるフードを選ぶようにしましょう。年齢を重ねた猫は自分が好きなものしか食べない傾向が強くなってきます。
今まで食べていた総合栄養食を食べなくなり、おやつばかりねだる……ということもでてくるかもしれません。
その場合にも他の商品を試す、ドライから缶詰に変えてみる、電子レンジで温めて香りをだしてみるなどして、なるべく総合栄養食を食べさせるようにしましょう。

その他、補助的な条件

精神的なストレスを和らげる成分を含む!

精神的なストレスを和らげる効果があるとされるミルクプロテイン(トリプトファン)を含む総合栄養食やサプリメントなども販売されています。
精神的なストレスが慢性化してくると免疫力が低下するだけでなく、膀胱炎にかかりやすくなるなど健康にさまざまな悪影響がでてきます。少し臆病な子や警戒心の強い子にはおすすめです。

必須脂肪酸を豊富に含む

脂質の一種であるω3およびω6脂肪酸という成分は炎症や免疫の制御に関わっています。
直接免疫に働きかけるだけではなく、炎症を抑え、関節炎などによる身体的なストレスを抑えての免疫力維持も期待できます。

必須脂肪酸を特別に多く含むように設計された総合栄養食や、サプリメントが市販されています。特に関節炎は9割以上の老猫が発症しますので、こういったものを取り入れるのは非常に効果的だといえるでしょう。

まとめ

老猫の免疫力を維持向上させるために選ぶべきフードは、

  • 良質なたんぱく質が豊富であること
  • 理想体重を維持しやすいこと
  • 良好な栄養バランスであること
  • がとても重要です。

    ただし何かしらの病気になってしまった場合、専用の療法食を与える必要があることもあるので動物病院に相談をしてから決めましょう。もし余裕があれば前章で紹介したような補助的な条件を満たす総合栄養食を選んだり、サプリメントを与えたりすることも効果的です。フード選びに悩んだ際にはぜひ参考にしてみてください。

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    ABOUTこの記事をかいた人

    ふぁみまる編集部

    今まで犬を始め、フェレット・ハムスター・カメ・インコなどさまざまなペットを飼育してきました。現在は、ジャックラッセルテリアと雑種の2匹を可愛がっています。趣味は愛犬たちとの旅行です。 このメディアでは、多くの飼い主の方々の不安や疑問・困っていることを一緒に解決していきたいと考えています。