ペット火葬の業者を選ぶ際は何を参考にしたらよいでしょうか。
ペット火葬業者を選ぶ目安として、資格を持ったスタッフがいるかどうかは大きなポイントになります。そこで、注目したいのがペット火葬のプロ「動物葬祭ディレクター」が在籍しているかどうかです。動物葬祭ディレクターが在籍している業者は安心して任せられる業者の証でもあります。
この記事では、ペット火葬の資格と火葬業者の選び方について紹介していきます。
目次
ペット火葬に必要な資格はある?
ペット火葬に必須の資格はあるのでしょうか。
ペット火葬に必須の資格はない
ペットの火葬をおこなうためには、特別な資格や経験は必要ありません。
一方、日本動物葬儀霊園協会などの業界団体が認定する「ペット葬祭ディレクター」といった民間の資格が存在します。
ペット火葬業者の多くは、こうした資格を持ったスタッフが在籍していることを、信頼できる業者の証としてWebサイトなどに掲載しています。
火葬炉を使用する場合は届け出が必要
火葬には火葬炉を使用します。火葬炉は火気を扱ううえに煙を排出することもあり、安全性を確保し、周辺への影響を抑える必要があります。そのため、規模の大きな火葬炉を設置する際は、届け出が義務づけられています。
また、自治体によってはペット火葬やペット霊園についての条例や決まりが設けられている場合もあります。
ペット火葬の資格には何があるのか
ペット火葬の専門家と言える資格には、「動物葬祭ディレクター」や「ペット火葬管理士」があります。どちらもペット火葬についての深い専門知識が求められる資格です。それぞれどのような資格なのかを紹介します。
動物葬祭ディレクター
動物葬祭ディレクターは、日本動物葬儀霊園協会が提供している資格で、ペットの火葬や葬儀についての幅広い専門知識が求められます。関連資格の中でも、取得者が最も多い資格です。
動物葬祭ディレクターには2級と1級があります。2級は誰でも受験できますが、1級は3年以上の動物葬祭の実務経験もしくは、動物葬祭業を1年以上営む経営者でないと受験できません。
ペット火葬管理士
ペット火葬管理士は、ペット火葬協会東日本の会員限定の資格です。ペット火葬の知識はもちろん、ペットの疾病と衛生管理、ペット関連法令などについての幅広い知識が求められます。協会指定の講習を受講して、テストに合格すると取得できます。
ただし、指定講習には参加できるのは、以下の受講資格を満たした人のみです。
当協会の会員(正会員)であること。
所属団体の長(またはそれに準ずる責任者)が推薦した者
所属団体を代表する任務を自覚し、実行する意欲のある者
実務経験が1年以上ある者
引用元:ペット火葬協会 東日本
動物葬祭ディレクターとは【詳しく解説】
では、動物葬祭ディレクターは実際にはどのような知識を持っているのでしょうか。また、どのような目的の資格なのでしょうか。もう少し詳しく紹介していきます。
動物葬祭ディレクターとはどんな人?
動物葬祭ディレクターは、動物火葬場の基本構造例、動物霊園の管理のほか、ペットロスへの相談にも対応できる幅広い知識を有しています。そのほかにも、以下のような知識を持っています。
- 動物葬祭の知識と実践
- 火葬の知識と実践
- 喪主対応及び業務道徳
- 衛生管理
- 動物愛護法及び愛玩動物
- 宗教
飼い主にとっては、ペット火葬や葬儀に関しての相談ができる専門家です。
日本動物葬儀霊園協会が提供している資格
動物葬祭ディレクターは「日本動物葬儀霊園協会」が提供する資格です。この資格が誕生した背景には、ペットの死にまつわるさまざまなトラブルがあったことが挙げられます。
ペットブームで急激に増えたペットが寿命を迎えたことで、行政の火葬場では対応しきれず、民間の業者を利用する人が増えました。ところが、ペット火葬についての法令が整備されておらず、火葬時の煙や臭い、高額な料金の請求、死骸の不法投棄などの問題が生じてしまいました。
そこで、ペット火葬業界の信頼回復や技術向上を目標に、社団法人日本動物葬儀霊園協会を設立し、動物葬祭ディレクターの育成に力を入れるようになりました。
ペット火葬業者を選ぶポイント
最後にペット火葬業者を選ぶポイントを解説します。
動物葬祭ディレクターがいるか
ペット火葬を依頼する際に最初に確認してほしいのが、動物葬祭ディレクターの存在です。
動物葬祭ディレクターには以下のような要件が備わっています。
- ペット火葬・葬儀の専門知識がある
- ペット火葬の高い技術を持っている
- ご遺体やご遺骨を適切に扱える
- 飼い主の気持ちに寄り添ったケアができる
- 火葬と埋葬の手続きについての相談に対応できる
つまり、動物葬祭ディレクターとは、ペットの火葬や葬儀のスペシャリストです。動物葬祭ディレクターが在籍する業者であれば、大切な家族の旅立ちを安心して任せられると考えていいでしょう。
HPでスタッフについて確認する
火葬業者に動物葬祭ディレクターが在籍しているかどうかについては、その業者のホームページでも確認できます。
スタッフ紹介ページがある場合も多いので確認しておくことをおすすめします。スタッフの写真やプロフィールから人柄などがわかり、安心できるでしょう。
立ち会いを行っているか
ペット火葬には大きく分けて合同火葬と個別火葬があります。
合同火葬は自治体の火葬と同様に複数のペットといっしょに火葬するため、費用を抑えられます。しかし、ほかのペットのお骨が混じるため、返骨はされません。
一方、個別火葬の場合は飼い主が立ち会って火葬を見守り、お骨上げも可能です(業者に一任する方法もあります)。業者によっては、提携しているお寺の僧侶の読経など、人間の葬儀と同様におこなうこともできます。
最近は、ペットも大切な家族として、立ち会いでの火葬を希望する飼い主が増えています。立ち会い火葬を希望する場合は、かならず事前に確認しておきましょう。
まとめ:ペット火葬業者は資格を持ったスタッフがいると安心
愛するペットとのお別れをよい思い出にするためにも、どのようなお別れをするのかをあらかじめ家族で話し合っておくことをおすすめします。
その際に、思い出してほしいのが動物葬祭ディレクターです。動物葬祭ディレクターは、ペットの火葬から埋葬までペットの葬儀に関することならどんなことでも相談できる心強い存在です。
動物葬祭ディレクターが在籍しているかどうかは、ペット火葬業者を選ぶ際に最初に確認したいポイントでもあります。そのほか、スタッフの情報や立ち合いの有無なども確認するようにしましょう。