秋に気を付ける愛犬の病気と対策

連日の猛暑もひと段落し、過ごしやすい時期になってきました。

しかし、季節の変わり目は免疫力が落ち、病気の起こりやすい時期でもあります。昼夜の寒暖差が大きくなり、風邪など呼吸器系の疾患や、心臓などに持病のある子は注意が必要です。

涼しくなることにより夏バテも解消され、食欲が旺盛になってきます。そのため食べ過ぎによる消化不良で体調を崩すこともよくあります。消化の良い食事にするなど、栄養バランスを考え、与えすぎには注意が必要です。

呼吸器の病気

空気が乾燥しているので、のどや鼻の粘膜が弱って細菌やウィルスに感染しやすくなります。犬は人間のような風邪やインフルエンザのような季節性の疾患はありませんが、ジステンパーやケンネルコフなどの呼吸器系の感染症にかかる心配があります。激しく咳き込み、気管支や肺に影響を起こします。特に子犬は注意が必要ですので毎年のワクチン接種を欠かさず行いましょう。

ウィルス感染

気温の低下と共に体温が下がり、免疫も低下します。そうすると体調を崩しやすくなり感染症のリスクが高まります。感染症の中には命にかかわる病気もあります。こちらもワクチン接種を必ず行いましょう。

肥満に注意

気温の低下と共にからだを守るために、脂肪を蓄えやすくなります。じっとしていることが増え、運動不足から肥満の原因になります。肥満は心臓病、関節疾患、糖尿病など、様々な生活習慣病を引き起こす原因となります。肥満は万病の元です。体重管理はしっかり行いましょう。

心臓病

小型のシニア犬に多く見られる、僧帽弁閉鎖不全症という心臓の疾患です。心臓の弁が正常に閉じず、血液が逆流することにより、咳や呼吸困難などを起こします。急に冷え込むことによって血管が収縮、血液が上昇することによって心臓に大きな負担がかかります寒暖差は心臓に大きな負担がかかります。急激な症状悪化で急死する場合もあります。シニア犬や心臓に持病がある子は特に注意が必要です。

泌尿器系のトラブル

水を飲む量が減ることにより、膀胱炎や尿路結石などの泌尿器系の病気にかかりやすくなります。トイレを我慢することで発症のリスクも高まりますのでいつでも自由に水が飲めるように、用意をしてあげて下さい。尿路結石については食事内容も大きく影響してきます。ミネラル量が適度に配合された質の良いフードを与えてあげるのも重要です。また、家の外で排泄する子は散歩を控えた際に我慢して膀胱炎にかかる可能性もあります。日頃から室内で排泄が出来るようにトレーニングをしておくと良いでしょう。

関節のトラブル

運動量が減ることにより筋力も衰えがちになります。それに伴い筋肉が関節をしっかり支えられないため、関節を痛めやすくなります。また、痛みを感じる末梢神経は、寒さで痛みを悪化させることもあります。

換毛期

犬の被毛は夏に少なくなり、冬に多くなります。こうした被毛の増減に合わせ、春と秋に換毛期という抜け毛が多く出る時期があります。これを換毛期と言い、柴犬やポメラニアンなどの硬いオーバーコート(上毛)と柔らかいアンダーコート(下毛)を併せ持ったダブルコートの犬種はアンダーコートが大量に抜け落ちるためブラッシングをこまめに行いましょう。

アレルギー

実はアレルギーの原因となる花粉は秋にも多く飛んでいます。症状は人間と同様で目のかゆみや涙、他に体や耳のかゆみです。目の周り、皮膚や耳の中が赤くなっている場合は注意が必要です。かゆみに伴い、地面や壁に患部をこすりつけたり、手足掻きむしって傷つけてしまうこともあります。目をこすって角膜を傷つけてしまった場合は早急に処置をしないと角膜が炎症を起こし白濁や穴が開いて失明する危険もあります。

ノミ、マダニの予防

室内飼いの場合は暖房等で暖かくなるため秋以降も予防が必要な場合があります。フィラリアも蚊のいなくなる一ヶ月先まで駆虫薬を飲ませる必要があります。病気に感染させないように気を付けましょう。

脱走、ケンカからくるケガ、感染症

夏の終わりから秋に入るころに起こりやすいのがメスの発情期に合わせた、オス同士の敵対行動です。この時期は脱走やケンカによるケガが増えたり、感染症、生殖器の病気のリスクも増えます。そのためにも避妊、去勢手術をおすすめします。

有害な食べ物、草花

秋は野生のきのこがたくさん生える季節です。その中には食用のきのこによく似た毒きのこもあり、人間だけでなく犬も中毒が急増しますので、注意が必要となります。テングダケやニガクリダケ、ツキヨダケなどの毒きのこを誤って食べてしまった場合、激しい腹痛、嘔吐、下痢、めまい、意識障害、肝不全、腎不全などから最悪の場合死に至ることもあります。最も注意が必要な時期は9~11月くらいです。

他にイチョウの実である銀杏も注意が必要です。少量でも呼吸器系、消化器系、循環器系、神経系に中毒症状を起こします。

また、菊、カーネーション、いちじくの葉や枝は触れるだけで皮膚炎になる可能性があります。

最後に

秋は夏バテなどで弱ったからだが気温の変化によって体調を崩しやすい時期です。その後の冬に向けて体調を整えることも重要となります。

注意するポイントをしっかり押さえ、元気に過ごせるよう気を付けて各ご家庭で気を付けてあげましょう

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