老猫に急にフケが出るようになったら、どうしたらいいでしょうか?
今までなんでもなかった場合は特に心配ですよね。老猫のフケの原因として考えられるのは、老化や猫自身のケア不足、部屋の乾燥などが考えられます。
しかし、皮膚内分泌の病気や感染症、ストレスなどが原因になることもあります。
自己判断でケアをする前に、動物病院を受診して、まずは老猫のフケの原因を探りましょう。特に痒がっているときは要注意。原因に合ったフケのケアをすることが大切です。
目次
猫のフケの原因は?
老猫のフケの原因はさまざまです。急に出てきたときは、何らかのサインと考え、受診や適切なケアで対処することが必要です。
セルフケア不足
猫はとてもきれい好き。いつも自分の舌や前足を使って、自分の皮膚や肌のお手入れをしています。
しかし歳をとるとどうしてもからだを曲げたり、首を伸ばしたりして舐めることがつらくなりがちです。
そうなるとだんだん被毛はぼさぼさになり、汚れが付いたままでフケが出やすくなってしまいます。
新陳代謝の低下と乾燥
フケは新陳代謝の産物で皮膚の古い角質です。
老猫になると、新陳代謝の低下で皮膚が新しくなるサイクルが乱れてしまい、フケが出やすくなることもあります。
意外な原因が乾燥です。老猫は特に寒がり。部屋のエアコンの風が当たるところで暖を取っていると、皮膚が乾燥してしまいます。
そうなると乾いたフケがたくさん出たり、逆に皮脂に分泌が増えてベタベタしたフケが出ることもあります。
病気や感染症が原因
なんらかの皮膚病や、感染症にかかっている可能性もあります。フケのほかに、痒がっている、毛が抜ける、皮膚に赤みがあるというときは、要注意です。
例えば「疥癬(かいせん)」やノミ、ツメダニ、ニキビダニなど寄生虫がいる可能性があります。ノミやツメダニは人間にも寄生し、大変痒いので早めの対応が必要です。
その他に皮膚糸状菌症といって、皮膚にいる糸状菌という真菌が増えることでフケが出ることがあります。免疫力が弱っている老猫や、多頭飼いでは感染しやすいので注意が必要です。
食事アレルギーやノミアレルギーなどで、痒みが生じてフケが出ることがあります。若いころは問題がなくても、老猫になってアレルギーが発症する可能性もあるので、注意しましょう。
また甲状腺疾患やストレスでもフケが出る場合があります。
動物病院を受診しよう
老猫のフケが急に増えたときは、動物病院を受診しましょう。自己判断でケアをして、かえって悪化させてしまう恐れがあります。受診したら、獣医師の指示に従うことが重要です。
老猫のフケのケアをしよう
老猫のフケが増えるのは、飼い主も困りますよね。原因別にケアをしてあげましょう。
老化が原因の場合
老化のためセルフケアができなくなってしまった老猫には、飼い主がからだにお手入れをしてあげましょう。飼い主にからだを触られることで老猫も安心します。うるおいを与えるスプレーなどを利用すると、お手入れしやすいでしょう。
タマの水肌用水(猫用ケア用品)
出典:Peppy
猫用なので、安心して使えます。
猫の肌や被毛にうるおいやハリを与えてくれるので、乾燥によるフケのケアになります。消臭効果もあるので、臭いが気になるときも安心です。直接スプレーすると驚くことがあるので、飼い主の手にスプレーしたものをつけてあげましょう。
APCDキャットフォーミングシャンプー
出典:Peppy
すすぎのいらない泡シャンプーで、被毛や皮膚の汚れを落とすことができます。猫によくないと言われている精油は使用していないので安心。べたべたせず、飼い主も使いやすいシャンプーです。
シャンプーを使う時は、犬用のシャンプーは香料が強く入っていることが多いため、使わないようにしましょう。必ず、猫用もしくは犬猫兼用のシャンプーを使うようにしてください。
老猫のシャンプーについては、こちらの記事でも紹介しています。
老猫にシャンプーは必要?負担をかけないやり方や注意点を解説
乾燥には湿度調整を
冬にエアコンやヒーターの風に当たるのが好きな老猫には、加湿器などでお部屋の湿度を上げましょう。濡れたタオルを干すだけでも乾燥を防ぎ、フケ対策につながります。
部屋や寝床は清潔に
意外と見落としやすいのが、老猫が過ごす部屋や寝床の汚れ。
フケを掃除することはもちろん、免疫力が低下している老猫は、感染症にもかかりやすくなっています。こまめにお掃除して清潔さを保ちましょう。感染症にかかった場合は、ベッドや敷物をよく洗い、天日に干すなどの対処が必要です。
病気や感染症は獣医師の指示に従う
激しい痒みや脱毛を伴うフケは、皮膚糸状菌症のような皮膚病や感染症、アレルギーの可能性が高くなります。受診した場合は、必ず獣医師の指示に従いましょう。
自己判断で塗り薬やサプリメントを与えないようにしてください。
まとめ:老猫のフケは原因を探ってしっかりケア
老猫のフケに気づいたら、まずは原因を探ることが大切です。
老化でケアが難しいこともありますが、「歳だから」だけで済ませず、動物病院を受診して、皮膚病、感染症、アレルギーの有無を検査してもらいましょう。
そのうえでしっかりケアをすることが重要です。病気ではないことがわかったら、猫用のドライシャンプーやスプレーを上手に使ってお手入れをしてあげましょう。お手入れは猫とのコミュニケーションにもつながります。