【老犬が噛む】理由を把握して飼い主さんができること6選!

噛み付く黒柴

長年、一緒に暮らしてきた愛犬。年を重ねるごとに毛並みが気になりだしたり、散歩で元気がなくなってきたりと少しずつ愛犬の老化を感じることもあるのではないでしょうか?

そんな愛犬が「これまでは噛み癖はなかったけれど、年をとって突然人の手などを噛むようになった」という飼い主さんの不安の声を耳にすることがあります。実は、“噛む”という行動は愛犬からのサイン。しっかりと心のケアをしてあげなければなりません。

そこで今回は、「老犬が噛む」理由を把握して、飼い主さんができる6つのことについて、ご紹介します。

老犬が噛む理由を知ろう

うなだれる老犬

犬も高齢になると、昔と比べて怒りっぽくなったり、噛むようになったり、「性格が変わってしまった」というケースは少なくありません。飼い主さんからすると、長年可愛がってきた愛犬に噛まれるとショックかもしれませんが、実は噛むことにも理由があるのです。

ペットも大切な家族ですから、高齢になった愛犬が飼い主を噛む理由を知って、長く幸せに暮らしましょう。

身体のどこかが痛む

犬も人間と同じで、年をとると身体や関節がだんだん痛くなってきます。見た目では分からないことも多いので、いつも通りに撫でようとすると、痛い部分に触られたくなくて、つい噛みついてしまうこともあります。
普段は噛まない愛犬が、飼い主さんに「痛いよ」と声を届けているサインですので、決して怒らないであげましょう。

また、犬が立っているときに足が震えていたり体が震えていたりすると、関節痛の可能性があるので、動物病院や獣医師に診察してもらうことをおすすめします。

環境の変化などによるもの

犬は家での生活や周りの環境による変化だけでなく、お留守番時間の増加など生活リズムの変化によっても、不安を感じて飼い主さんに噛みつくことがあります。

たとえば、引っ越しなどによる生活環境の変化や飼い主の外出が増えてご飯の時間が変わるなど、ささいなことでも心が敏感に反応してしまうのです。
最近、環境の変化などに心当たりのある場合は、犬が落ち着ける生活環境を作って、ホームケアなどでサポートしてあげることが大切です。

老犬のお留守番のポイントについては、こちらの記事でも紹介しています。
【老犬のお留守番】お家で快適に過ごすためのポイントと対策

また、薬嫌いな老犬は、鉄剤などの薬を与えようとすると飼い主を噛むこともあります。その場合は、いつもの食事で薬をご飯にかけて食べさせたり、ゼリーやスープに混ぜたりしてみるとよいかもしれません。

老化によるもの

犬も人間と同様に視力の低下や聴力の低下、それによる反射神経の衰えなど、さまざまな老化現象が起こります。

介護が必要な老犬の体を急に触ったり、近づいたりすると、愛犬がビックリしてしまい、飼い主だと気付かずに噛んでしまう可能性もあります。愛犬を驚かさないように日頃の生活で気を付けてあげることも重要です。

認知症によるもの

老化による心の不安だけでなく、犬が認知症になってしまうケースもあります。
当てはまる症状は、生活が昼夜逆転したり、同じところをグルグルと歩き回ったり、オスワリ・マテやおしっこができなくなったりするというもの。

認知症を発症すると介護が必要になるので、このような行動、症状がみられたときは獣医師や専門家に早めに相談しましょう。動物病院では、認知症の検査として認知症チェックのガイドラインやチェックリストで症状を確認します。

また、認知症の症状の1つである食事を何度も食べたがるという場合は、肥満の原因となり、身体に負担がかかるので、1回の食事の量を減らし、回数を増やすなどの対応も必要です。

飼い主はどうすればいいの?

飼い主の女性とダックスフンド

愛犬が突然噛むようになったとき、飼い主さんはどうすればいいのでしょうか?
最初はビックリして怒ったり、しつけだと思って叩いてしまったりすることもあるかもしれません。

しかし、突然噛んだり吠えたりする行動は愛犬からのサインなので、頭ごなしに叱るのはNG。だからといって、噛むまま放っておくわけにはいきません。

そこで、愛犬が突然噛むようになったときの対処方法についてご紹介します。

犬の様子を観察しよう!

犬は人間の数倍のスピードで年をとるのは、皆さんもご存じかもしれません。その速度は、一般的に小型犬の場合には人間の4倍、大型犬はそれよりも早い7倍だといわれています。何歳頃から老齢期を迎えるかというと、小型犬や中型犬は10歳、大型犬は7歳くらい。

この年齢はあくまで目安ですので、犬種や大きさ、生活環境によっても異なりますが、愛犬の普段の状態を観察していると、いつもと違う異常の早期発見ができるかもしれません。対象年齢になるタイミングで、愛犬の様子をいつもよりも気にかけるように心がけましょう。

心身の不調は動物病院へ!

関節痛などの症状や視力・聴力の低下は目で見て分かりにくいケースがほとんどです。また、長年愛犬と暮らしているとはいえ、飼い主は専門家ではない素人。病気が疑われるときは動物病院で専門家である獣医師に診てもらい、判断を仰ぎましょう。

早期発見が愛犬のこれからの幸せな暮らしにつながるかもしれません。

むやみに怒らないで!

これまで噛まなかった愛犬が突然噛むようになったら、「悪いことをしている」や「いたずらをしている」と思って怒ってしまうこともあるでしょう。

しかし、高齢の犬を飼っている方は、犬が噛むからといってむやみに怒らないようにしてください。老犬でも子犬のように、飼い主に甘えて甘噛みをするときもあります。

飼い主さんだけでなく、ワンちゃんもこれまでできていたことができなくなったり、身体のどかに不調があったりするなどして、不安になっています。心身ともに不安になっている犬の心をさらに閉ざしてしまうこともあります。
そんなときはそっと愛犬に近付き、様子を伺ってみましょう。

生活のリズムを整えよう!

愛犬の生活リズムが昼夜逆転していたりすると、生活のリズムを整えることで心身ともに健康な生活ができることもあります。人間とは違い、犬は話すことができないので、飼い主の表情や声を聞いて生活しています。

飼い主が夜中にゴソゴソ物音を立てる、寝ている犬を起こすような行為は、生活のリズムを崩してしまうので避けましょう。

散歩など適度な運動をしよう!

犬にとって散歩などの適度な運動やおもちゃを使った遊び、“マテ・オスワリ”などのしつけを行うことは、認知症の予防につながります。散歩での動物同士のふれあいや運動による筋力のアップに期待できるだけでなく、自然に触れることも脳に良い刺激を与えることも良い影響です。

散歩に行かず室内にこもりっぱなしだと、肥満を引き起こす原因にもなるので、適度な運動、遊びを心がけましょう。

マッサージなどでスキンシップを!

高齢になってさまざまなことに敏感になっている愛犬には、マッサージやスキンシップなどをして皮膚や五感に物理的な刺激を与えましょう。

加齢による身体の不調が悪化してからマッサージを行うと、関節や筋肉などの痛い部分を刺激してしまったり、愛犬に負担がかかってしまったりすることも考えられます。

そのため、愛犬の加齢による変化を感じてからマッサージを行うのではなく、元気な時期からマッサージを習慣化しておくことがおすすめです。

まとめ:噛むことは犬からのサイン

高齢になった愛犬が噛むという行動は、初めこそ驚いてしまうかもしれませんが、それは愛犬からのサイン。むやみに怒らず愛犬が噛んだ理由を把握してその原因を除去してあげることが大切です。そのためにも普段から愛犬の状態を観察することを習慣化するといいでしょう。

いつもと違う行動や行為を早期に発見し、病気が疑われるときは動物病院で専門家である獣医師に診てもらいましょう。飼い主は家でサポートに努めるとことが、大好きな愛犬と幸せに暮らす秘訣かもしれません。

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ABOUTこの記事をかいた人

ふぁみまる編集部

今まで犬を始め、フェレット・ハムスター・カメ・インコなどさまざまなペットを飼育してきました。現在は、ジャックラッセルテリアと雑種の2匹を可愛がっています。趣味は愛犬たちとの旅行です。 このメディアでは、多くの飼い主の方々の不安や疑問・困っていることを一緒に解決していきたいと考えています。