老猫の体重測定はしていますか?体重は老猫の健康のバロメーターです。
運動量が減るので、ちょっとした食べすぎで太ってしまうこともあります。その場合はフードのカロリーや食事量を見直す必要があります。
一方、さまざまな病気にかかりやすく、体重が減ったことで気づくことも。元気なときの体重を把握しておくことで、異常にすぐ気づけることがメリットになります。老猫の体重の測定方法、体重の増減の要因、対応について解説していきます。
目次
老猫の体重をチェックしよう
老猫の体重をこまめにチェックしましょう。記録をしておくと、体調の変化に気づけます。
飼い主が抱っこして体重測定
飼い主が老猫を抱っこして、体重計に乗ります。そのあと飼い主だけが体重を測った数値を差し引くことで老猫の体重がわかります。朝の食前や食後など、飼い主の都合で同じ時間に測定すると良いでしょう。
記録をつけておく
測定した体重は、必ずメモしておきます。同時に食欲の有無や運動量、排泄の状況なども記録しておくことがおすすめです。動物病院を受診する際は、獣医師にみせましょう。
体型も確認「ボディコンディションスコア」
標準体重は猫の種によっても異なります。数字はもちろん重要ですが、体型も一緒にみることも大切です。「ボディコンディションスコア(BCS)」という体型をチェックする目安があります。
これで太りすぎや痩せすぎなどがわかりますが、被毛でわかりにくいこともあるので、一度獣医師にチェックの方法を教えてもらいましょう。
急な増減はすぐ受診
体重が急に増えた、減ったというときは、様子をみるよりもすぐに動物病院を受診しましょう。
また、徐々に減ってきている場合も、何らかの病気にかかっている可能性もありますので、早めに受診することをおすすめします。
老猫は太りやすい?
老猫はちょっとしたことで体重が増え、太りやすいので注意しましょう。食べることはもちろん大切ですが、食べすぎは禁物です。
運動不足・代謝の低下
高齢になると、猫も運動不足になりやすくなります。また代謝も低下するため、太りやすくなります。
食べすぎ
とくにせがまれるままにおやつなどを与えていると、食べすぎになってしまいます。甘えられるとおやつをどうしても与えてしまう、という場合は食事量を減らすなど工夫しましょう。
カロリーの高いフード
高齢になったのに若い頃のフードをそのまま与え続けていると、カロリー過多になってしまいます。年齢に応じたフードを与えるようにしましょう。
老猫の肥満のリスク
肥満は心臓や関節の負担になることもあるため、放置は危険です。ぽっちゃりしていてかわいい、などと思わないようにしましょう。動物病院を受診して、体型もチェックしてもらうことが大切です。また老猫に合ったフードや運動を指導してもらいましょう。
ただし飼い主の自己判断で、いきなり食事を減らすなどは危険です。獣医師の指導のもと、減量するようにしてください。
老猫の体重減少の原因
一方で、老猫の体重が減ってしまうことがあります。多くはなんらかの病気が原因です。代表的な病気を紹介しますが、これ以外にもさまざまな可能性があるので、体重が減ってきたらまずは受診してみるのが良いでしょう。
口内炎など口のトラブル
老猫になると、歯周病や口内炎になりやすくなります。口の中が痛いと、食事がうまくとれず、体重が減ってしまいます。よだれを垂らしていたら要注意です。
慢性腎不全
老猫が発症しやすい病気が、慢性腎不全です。とくに体重の減少は初期にみられる傾向があります。他にも水をよく飲むようになった、尿量が増えたなとの症状がみられることもあるので注意して観察しましょう。
甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるのが、甲状腺機能亢進症。よく食べるにもかかわらず、体重が減っていくことが特徴です。
悪性腫瘍
悪性リンパ腫や乳腺腫瘍などの腫瘍も、体重減少がよくみられます。同時に食欲がなくなったり、元気がなくなったりする、嘔吐などの症状がでることもあります。
感染症によるもの
猫エイズ(猫免疫不全ウイルス)、猫白血病、猫カリシウイルスなどの感染症でも、体重減少がみられます。
寄生虫など
ジアルジアやみコクシジウムなどの寄生虫に感染すると、体重が減少していきます。下痢症状が起きるので、早めに動物病院を受診しましょう。
まとめ:老猫の体重はこまめにチェック!
老猫の健康管理には、体重をこまめに確認することが欠かせません。飼い主が測定することはもちろん、動物病院でも体型と体重をチェックしてもらいましょう。
老猫にとって太りすぎは、心臓や関節の負担になってしまいます。一方で体重が減ってきた場合は、なんらかの病気にかかっている可能性が高く、早めの対応が必要です。急に体重が増えたり減ったりした場合やだんだんと減ってくる場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。